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夏休みの読書計画!

   
      南原充士の小説をどうぞ!

       電子書籍で気軽に読めますよ!


    『転生』  http://bccks.jp/bcck/139097/info

    『エメラルドの海』   http://www.amazon.co.jp/gp/product/B016ON2T64?*

『恋は影法師』  http://www.amazon.co.jp/dp/B0181NCB7C

   『メコンの虹』     http://www.amazon.co.jp/dp/B018UEVPZ6

   『白い幻想』      http://www.amazon.co.jp/dp/B01F2XNCU4

『血のカルナヴァル』 https://www.amazon.co.jp/dp/B071NNP69N

  『カンダハルの星』 https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B07C2LMWB2/ref=asap_bc?ie=UTF8

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by nambara14 | 2019-07-27 10:17 | 小説 | Comments(0)


ソネット 62


      W. シェークスピア


自己愛の罪は わたしの眼も

心もすべてを虜にする

そしてこの罪には治療法がない

それはわたしの心の奥深くに根付いているからだ、

わたしは思う、わたしの顔ほど優美な顔はないし

わたしほど完璧な姿かたちはなくそれほど完璧なものはありえないと

そしてあらゆる価値において自分はほかのひとを上回っていると

わたしは自分の価値を自ら定義する、

だが鏡がわたしのありのままの姿を映すとき

なめし皮のように老いた自分の姿にわたしは打ちのめされる

思っていたとはおよそ正反対のわたしの自己愛に気づく、

そんなにも自己愛に耽る自分は罪深かったのだ、

あなたの若い美しさを 老いたわたしの顔に塗って

わたしが私自身のために称賛するのはあなたでありかつわたし自身であるのだ。  

 

Sonnet LXII


     W. Shakespeare


Sin of self-love possesseth all mine eye

And all my soul, and all my every part;

And for this sin there is no remedy,

It is so grounded inward in my heart.

Methinks no face so gracious is as mine,

No shape so true, no truth of such account;

And for myself mine own worth do define,

As I all other in all worths surmount.

But when my glass shows me myself indeed

Beated and chopp'd with tanned antiquity,

Mine own self-love quite contrary I read;

Self so self-loving were iniquity.

'Tis thee, myself, that for myself I praise,

Painting my age with beauty of thy days.



by nambara14 | 2019-07-25 15:40 | 翻訳詩(シェークスピア) | Comments(0)


    

      令和初詠20195-7月)



CMの 現場知れども 商品の 売れる店先 血沸き肉躍る

高台の 植物園より 見晴るかす 沖行く船の  針路を思う

小舟漕ぐ 水の抵抗 感じつつ 孤影は深く 湖水に沈む

おそらくは 急変するは 天候も ひとの様子も 届かぬ仕業

その知らせ 受け入れがたく 身は固く 心はやわに 崩れんとする

おいおいと 嘆いてみても なにひとつ 変わらぬことを 知りつつ 呻く

ともすれば 折れんとするは 細枝の 重みに堪えず 落ちるに似たり

ペシミスト オプティミストか 泣き笑い 辛い時こそ 笑ってみせる

あそこにも ここにもあるよ エレベーター 開けば嬉し 老若男女

切迫の 順位によって なすことの 論理を超えて 自分の味方

介護士の 顔色を見る 入居者の 老いは深まり 幼稚に帰る

来るたびに 驚かされる 心身の 状況変化 老いの深まり

自らの 明日の姿を 見る心地 かくも衰え 寂しさ募る

さはされど 昇りて沈む 太陽に 照らされる日々 三度の食事

唄歌い 書道楽しむ 日課にて トイレの後の 入浴至福

愚痴を言う 手前で止めて 深呼吸 作り笑顔も 心に浮かぶ

人はみな 不完全だと自覚して 過ごす日々にも 鶯は鳴く

梅雨曇り 籠り聞こえる 鳴き声は セミと知れれば 夏は来たれる

この気持ち うまく言葉に できたとき 千年の愉楽 ここに極まる

黙々と 鉱脈探る 削岩機 掘り当てるとき 瞳輝く 

収穫の 時期は未定の 不定量 日々いそしめば 歓喜は実る

隣り合う 肘と肘とが 触れあえば 一触即発 敵意目覚める

雨傘を 押し付けられて 沁みとおる 嫌悪に濡れて 体をひねる

無視しつつ 背け合う顔 近すぎる 無辜の民にも 紅蓮の炎

鈍重な 扉のねじが 外れ落ち 閉まらぬ部屋は 恐怖の住処

怪談も ご無沙汰してる 冗談も 乏しい日々に 自撮りの変顔

現実と 感覚のずれ 大脳の 破調の徴 調整急ぐ

期日前 投票済まし 蒸し暑い 道歩きつつ 夢想に耽る

少々の 躓きあれど やり過ごし 失策粗相も 何食わぬ顔

憎しみの 錆びたナイフを 握りしめ 見境もなく 人を刺すとは

失った 大きなものと 引き換えに 手に入れたもの 小さくはあれど

流れゆく 川面眺めて 物思う 知られざるまま 消え去るものよ

常ならぬ 人世にあるを 憂うより 生きとし生ける 浮沈楽しむ

変わらざる 物はなければ さらばえて 蛇蝎のごとく 草むらを行く

お笑いに 興じる我も 聴衆を くすぐるを壷を さぐりつつ書く

物書きが 言わずもがなと 黙しつつ 言わぬが花と 山道を行く

気がかりが いっぱいになる ひとりでは こらえきれずに 投げ出せもせず

この父に この娘たち この母に この息子たち いっぱいの遺伝子

にぎやかな 子供たちだね ずれ込んだ 梅雨にも負けず 駆け回ってる

自らを 無愛想と知る 友がらと 不器用ながら 会釈を交わす

次はない 知りつつともに ためらえば 機会はついに 訪れはせず

日照を さえぎる雲を 突き抜けて 高く羽ばたく 無人の翼

ひとくくり またひとくくり 名状の し難き今日の 心身一擲

退屈は 紛らすものか 傲慢か 飢餓も苦痛も 背中合わせに

愚痴ばかり 吐き出すひとと なりはてて わずかに残る リセット本能

見極める 術などなくて 出たところ 勘が頼りの 日々の選択

見回せば 不信の笑い ばかりなり なにを信じて 生きればよいか

つつじ過ぎ 校門横の 掲示板 衣替えとある 行事予定に

下着から 上着までする 衣替え すっかり夏に なってしまった

忍び寄る 梅雨の気配を 憂いつつ 見上げる空の 透明な青

半袖の シャツ着た幼児 愛らしく 気づいてみれば 盲目の愛

きょうもまた どんなわたしに 会うのだろう 自分であって 自分じゃないから

さよならと 告げねばならぬ 日は近し 無言のままに 流れゆく川

病み上がり すっきり治癒し 金曜の 巷に混じる 一人でありたし

実印 認印 捨て印 ゴム印 訂正印 会社印 代表者印 記名押印 安心の形式

すれ違う 少年少女 笑いつつ 話し続ける 言葉が流行る

桜散り つつじは枯れて あじさいは 散らず枯れても 枝にとどまる

沈黙が 得意なわけじゃ ないけれど 言わないことや 言えないことや

自信持ち 身振り手振りで 話す人 沈黙だけが 苦手なのかな

その場所を 仕切る少女は 話上手 友達をみな 言葉でつかむ

開けない 心であれば 表情と 言葉と行為 物的貢献

唇を 重ねてみても わからない 心の奥を 開いて見せる

読唇術 読心術と 間違えて 独身同士 キスしちゃったの

風船を 膨らませたり しぼめたり 破裂するまで 待ちきれないよ

だれもみな 宇宙の一部 なにもかも 変化しかない 滅びるまでは

あらよっと 宇宙の果てに 呼びかける 一瞬にして 谺が返る

攪乱の 収まり行けば 空腹も 透き通り行く 湧水のごと

偏屈な 人も笑わす 芸人の 爪の垢でも 煎じて飲まな

日々変わる 天気のような 心身の 調子に合わせ なんとか生きる

並襟は 並じゃないねと 店員に 聞いてみたけど 迷いは解けず

いい調子 鼻歌も出る 帰り道 暑からずして なお寒からず

たわむれに リュック背負いて ふらつけば すっぽんまむし 生薬を飲む

自らを 意地悪と思う 者はなし 心優しき ひと世に満ちよ

自らを 悪人と思う 者はなし 善人ばかりの 現世であれかし

このたまは こういうふうに こう持って そんな感じで ああしておいた

聞き飽きた 憎まれ口を たたきつつ さてこの辺で 次の座敷へ

ハイウェーの つもりがバイウェー どこまでも 迷路が続く これぞマイウェー

広告は 羞恥心など 捨て去って 露出に耐える 美肌でありたし

割り込んだ 顔見てみれば ラブリーな 女性じゃないか 裏切るなかれ

この言葉 そのあの言葉 消してみる 無言のままで 川面を眺む

晴れ渡る 空の青さと 言ってみて 青とはなにか しみじみと見る

静止とは 理論の世界 現実は 動きやまない 止めようがない

初夏の 甘い空気を 踏み台に 大きくジャンプ 空飛ぶダンボ

からからと 笑い飛ばして 駆け出して 川のほとりで つまずいて落つ

強がりは 誰に向かって するものか 連休明けの 空は曇りぬ

自虐的 妄想の海 加虐的 底なし沼に 毒舌を入れ

十連休 いろいろあった 過ごし方 気づいてみれば 人ごみの中

両家族 おもちゃ売り場で 出会ったと スマホで寄せる 証拠の写真

この胸の どこに嫌われ 虫が住む 小異を捨てて 高く飛び行け

ふと見上ぐ 空の彼方に 翼あり 重たい心 乗せて飛び行け

夢のごと 逃げる人影 追い詰めて 切り捨てごめん とどめ一刺し

生来の ひねくれ坊主 引き連れて 草地の上を 裸足で走る

初夏に 誘われる人 思い出の バラの彩り 重なる香り

風邪薬 飲めば睡魔が 訪れる 巣窟を出で 夢の園へと



by nambara14 | 2019-07-23 16:08 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)


ソネット 61


W.シェークスピア


あなたはあなたの姿によってわたしの重たい瞼を

疲れた夜にも開いたままにしておきたいのですか?

あなたはあなたに似た影がわたしの目を嘲る間

わたしの眠りを妨げようと望んでいるのですか?

わたしの行動をつぶさにチェックして

わたしの中の恥辱や退屈な時間を見出させようとして

あなたがはるか遠くから派遣したのはあなたの心ですか

あるいはあなたの嫉妬のなせる業でしょうか?

いや、そうではありません!あなたの愛はいっぱいだとしても偉大ではありません

わたしの目を覚まさせておくのはわたしの愛なのです

わたしの休息を妨げあなたのために常に夜警の役割を果たす

わたし自身の真実の愛なのです、

わたしはあなたのために寝ずの番をしています、わたしから遠く離れたどこかで

あなたがほかのひとたちと親密に夜を過ごしている間も。


Sonnet LXI


        W. Shakespeare


Is it thy will, thy image should keep open

My heavy eyelids to the weary night?

Dost thou desire my slumbers should be broken,

While shadows like to thee do mock my sight?

Is it thy spirit that thou send'st from thee

So far from home into my deeds to pry,

To find out shames and idle hours in me,

The scope and tenor of thy jealousy?

O, no! thy love, though much, is not so great:

It is my love that keeps mine eye awake:

Mine own true love that doth my rest defeat,

To play the watchman ever for thy sake:

For thee watch I, whilst thou dost wake elsewhere,

From me far off, with others all too near.



by nambara14 | 2019-07-18 12:30 | 翻訳詩(シェークスピア) | Comments(0)


ソネット 60


W.シェークスピア

 

波が小石でおおわれた海岸に打ち寄せるように

われわれの時間もまたその終わりへと急ぐ

それぞれの波は入れ替わり

引き続く労苦とともにすべての波は戦いへ向けて進んでいく、

かつて光の大海原の中で生まれたものは

這い這いしながら成熟を与えられるところへ行きつく

悪意あるエクリプスは若さや成熟の栄光と戦う

そして今 時は与えた贈り物を奪い返す、

時は 若さの持つ栄華を刺し貫き

そして美の額に皺を刻み

自然の稀有なものを食い物にする

なにものもあり続けることはない あの大きな草刈り鎌以外には、

願わくば あなたの価値を称賛するわたしの詩が

時の残酷な手にもかかわらず 将来にわたって生き続けることを。



Sonnet LX


          W. Shakespeare


Like as the waves make towards the pebbled shore,

So do our minutes hasten to their end;

Each changing place with that which goes before,

In sequent toil all forwards do contend.

Nativity, once in the main of light,

Crawls to maturity, wherewith being crown'd,

Crooked eclipses 'gainst his glory fight,

And Time that gave doth now his gift confound.

Time doth transfix the flourish set on youth

And delves the parallels in beauty's brow,

Feeds on the rarities of nature's truth,

And nothing stands but for his scythe to mow:

And yet to times in hope, my verse shall stand

Praising thy worth, despite his cruel hand.



by nambara14 | 2019-07-14 12:28 | 翻訳詩(シェークスピア) | Comments(0)

南原充士のプロフィール


南原充士(なんばら・じゅうし)


1949(昭和24)年2月7日生、茨城県日立市出身

1972(昭和47)年3月 東京大学法学部卒

日本詩人クラブ会員

詩、小説、575系短詩、57577系短詩、英詩翻訳、評論、エッセイ等幅広く手掛けていますのでどれかひとつでもご覧いただければ幸いです!

◇既刊詩集12冊:


『散歩道』『レクイエム』『エスの海』(以上、私家版)

『個体から類へ涙液をにじませるfocusのずらし方・ほか』(近代文芸社)

『笑顔の法則』(思潮社) 

『花開くGENE』『タイムマシン幻想』『インサイド・アウト』『ゴシップ・フェンス』『にげかすもきど』『永遠の散歩者 A Permanent Stroller』(以上、洪水企画)

『思い出せない日の翌日』(水仁舎)

◇所属詩誌:『space』『repure』『詩素』『buoy

◇既刊小説7冊: * Kindle 小説『エメラルドの海』

『恋は影法師』

『メコンの虹』

『白い幻想』

『血のカルナヴァル』

『カンダハルの星』

* BCCKS 小説『転生』

◇ブログ*『きままな詩歌と小説の森』 https://nambara14.exblog.jp/  

     *『越落の園』 https://blogs.yahoo.co.jp/nambara27/

―論考『価値観の研究』ほか掲載-


◇翻訳詩: * ディラン・トマス小詩集(16篇)

* シェークスピアのソネット(全154篇を少しずつ翻訳中)

以上は、上記『きままな詩歌と小説の森』に掲載中。

Amazon著者ページː https://www.amazon.co.jp/l/B00UBG2BMI

SNStwitterFacebookmixi、灰皿町


◇メールアドレス: nambara25@hotmail.com


by nambara14 | 2019-07-08 22:26 | プロフィール | Comments(0)