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ソネット 11 


                       W・シェークスピア

                        南原充士 訳


あなたが年老いるだろうと同様の速さであなたは成長する

あなたが別れを告げたものや

あなたが若い時に与えた新鮮な血などを

あなたが大人になったときには呼び起こせばよい

そこには知恵と美と豊かさがある

それなくしては愚かさと老いと冷たい腐朽しかない

それらが考慮に入れられるなら 時も止まるだろう

そして60年の年月が世界を遠ざけるだろう

これと言って特色がなく無礼であって 自然が残そうとしない者たちは

虚しく滅びさせよう

ほら自然は最も恵まれた者により多くを与えた

その豊かな贈り物をあなたは大切にしなければならない

自然はその印章としてあなたを彫った 

あなたが増刷され、その原型が絶えることのないことを意図しながら


Sonnet Xi

   - Poem by William Shakespeare


As fast as thou shalt wane, so fast thou growest
In one of thine, from that which thou departest;
And that fresh blood which youngly thou bestowest
Thou mayst call thine when thou from youth convertest.
Herein lives wisdom, beauty and increase:
Without this, folly, age and cold decay:
If all were minded so, the times should cease
And threescore year would make the world away.
Let those whom Nature hath not made for store,
Harsh featureless and rude, barrenly perish:
Look, whom she best endow'd she gave the more;
Which bounteous gift thou shouldst in bounty cherish:
She carved thee for her seal, and meant thereby
Thou shouldst print more, not let that copy die.


by nambara14 | 2018-04-30 19:21 | 翻訳詩(シェークスピア) | Comments(0)


    ソネット 18


               W・シェークスピア

                南原充士 訳


あなたを夏の日と比べてみようか?

あなたは夏の日より愛らしく穏やかだ

激しい風は五月の新芽を揺らす

そして夏はなんという短い期間だろう

時折天空の瞳は暑すぎるほどに照りつける

そして黄金の肌色はしばしば陰ってしまう

そしてたまさかあるいは自然の不規則に変わる運行経路によって

晴れた空も時にして暮れてしまう

だがあなたの永遠の夏は色あせることはない

あるいはあなたの美しさは失われることがなく

あなたが永遠の時への道筋の中で成長する時

あなたが死の影の中をさまよっているのだと死が吹聴することもない

人々が息づきあるいは瞳が見ることができる限りは

これが生きていてあなたに命を与える限りは


SonnetXviii: Shall I Compare Thee To A Summer's Day?


           - Poem by William Shakespeare


Shall I compare thee to a summer's day?
Thou art more lovely and more temperate:
Rough winds do shake the darling buds of May,
And summer's lease hath all too short a date:
Sometime too hot the eye of heaven shines,
And often is his gold complexion dimm'd;
And every fair from fair sometime declines,
By chance or nature's changing course untrimm'd;
But thy eternal summer shall not fade
Nor lose possession of that fair thou owest;
Nor shall Death brag thou wander'st in his shade,
When in eternal lines to time thou growest:
So long as men can breathe or eyes can see,
So long lives this and this gives life to thee.


by nambara14 | 2018-04-29 21:42 | 翻訳詩(シェークスピア) | Comments(0)

GW


きまじめを ぺろりと脱いで 吹き流し

なにかしら 法則性の 衣替え

正常を 異常の初夏に 見透かして

かたくなに 若葉求めて わけいる日

しんしんと 降るものもあり 目に青葉

季語を捨て 無手勝で行く 徘徊子

むんむんの 若葉を避けて 帰る道

花咲けば 散り際に立つ 影法師

変わりゆく 宇宙の一部 クローバー

散策の 次元をまたぐ 夢想癖

煩悩を わしづかみして 種をまく

陋習を 掘り起こしては 植え替える

思えるは そよ風の行く わが故郷

空き家とは なれどもゆかし 遠い空

弔いの 道をたどって 過ぎる時

by nambara14 | 2018-04-27 20:37 | 五七五系短詩 | Comments(0)


 小説『カンダハルの星』は、発売開始から2週間が経過しました!GWは読書にも最適です。衣替えをしながら、あるいは行楽地で、あるいは家でゆっくり過ごす合間に、お気軽にお読みくだされば幸いです!

 Kindle版の電子書籍、初体験してみませんか?

最低価格に設定してありますので入手しやすいですよ!

by nambara14 | 2018-04-27 20:06 | 小説 | Comments(0)

小説の舞台


       小説の舞台について


『カンダハルの星』は、アフガニスタン、『血のカルナヴァル』は、ブラジル、『白い幻想』は、日本に住むアメリカ人、中国人と日本人、『メコンの虹』は、東南アジア、『恋は影法師』は、イギリス、フランス、日本、『エメラルドの海』は沖縄、『転生』は、宇宙が舞台の小説です。

by nambara14 | 2018-04-17 15:10 | 小説 | Comments(0)

「時間論」


 「時間」は偉大な物理学者が束になっても解明しきれていない大問題である。時計は身近でも時間は見たことがない。不可思議きわまりないのが時間だ。

 自分が時間を物理学的に解明することは無理だと思うが、なにがわかっていないかを整理することはできると思う。

 そこでとことん時間についての問いかけをやっており、それを「時間論」という詩の連作で発表している。物理学の重大テーマを詩のかたちで表現するという試みを無茶を承知で行っている。

 時間に興味のある読者なら、読みにくさの向こうに時間の影がうっすらと見えるかもしれない。

by nambara14 | 2018-04-17 10:36 | 新作詩歌(平成30年) | Comments(0)



【お知らせ】小説『カンダハルの星』は本日発売されましたのでお知らせいたします。みなさま是非ご覧ください!また、予約申し込みをいただいたみなさまには本日配信されましたのでよろしくお願いいたします!


by nambara14 | 2018-04-13 15:57 | 小説 | Comments(0)


    小説『カンダハルの星』の紹介文

アフガニスタンの四人の女性兵士がアメリカの支援によりヘリコプターのパイロットになるための訓練を受けるためにアメリカにやってきた。四人のうちのひとりシターラが交通事故で下半身を傷めて帰国することとなった。その治療に当たった医師デヴィッドとその妻はるかはシターラの送別パーティーに招かれ、そこでマリーハ、キキ、ロクシャーナの三人の訓練生と知り合った。はるかはマリーハにお茶を教えることになり、マリーハはときどきはるかの家を訪れた。デヴィッドの誕生祝いにマリーハたちが招待されてマリーハは着物姿でデヴィッドたちにお茶を振舞った。デヴィッドはマリーハのことを密かに気に入ったようだった。あるときはるかの甥のさとるがアメリカにやってきて、はるかはマリーハをさとるに紹介した。二人はボーリングや食事をして楽しんだり、イスラム教の教え、女性の服装や地位、戦争に苦しむ国民の生活の様子などアフガニスタンの諸事情について色々な話をしたりした。
 はるかの母が危篤というので急遽はるかは日本に帰った。その間にはるかを訪ねて来たマリーハはたまたま在宅していたデヴィッドにレイプされてしまった。妊娠中絶も経験したはるかはひどく落ち込んだが、訓練教官ユージンの配慮によりなんとか訓練をつづけることができた。マリーハとユージンの間にはやがて愛が生まれふたりは深く愛し合う関係になった。訓練も順調に進んでいたあるとき、基地内の兵士による銃の乱射事件が発生し、ユージンもそれに巻き込まれて命を落とした。マリーハは大きなショックを受けもはや訓練修了は断念せざるを得ないと思ったが、果たしてマリーハは訓練を修了できたのだろうか?

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by nambara14 | 2018-04-10 13:23 | 小説 | Comments(0)


ソネット 95



                        ウイリアム・シェークスピア                                南原充士訳


あなたは不名誉さえそんなにも甘く愛らしいものに変えてしまう!

不名誉は香しいバラにとりつく病弊のように

世に知られつつあるあなたの名声を損なうものなのだが。

おお、あなたはどんな甘味の中にあなたの罪を封じ込めようとするのだろう?

あなたの遊興について淫らなコメントを付しながら、

これまでのあなたの来し方について語るあの舌も、

ある種の称賛のかたちでしか貶めることができない。

あなたの名前を呼ぶことで悪い評判さえ祝福する。

おお、それらの悪徳はどんな邸を手に入れたのだろう?

それらはその住まいとしてあなたを選んだのだ。

そこではヴェールがあらゆる染みを隠してくれるし、

目が見ることができる物はすべて美しく変えられる。

あなたは、この大きな特権を大切にすべきだ!

最も硬いナイフさえ使い方を誤れば刃がこぼれるのだから。


Sonnet Xcv

     - Poem by WilliamShakespeare


Howsweet and lovely dost thou make the shame
Which, like a canker in the fragrant rose,
Doth spot the beauty of thy budding name!
O, in what sweets dost thou thy sins enclose!
That tongue that tells the story of thy days,
Making lascivious comments on thy sport,
Cannot dispraise but in a kind of praise;
Naming thy name blesses an ill report.
O, what a mansion have those vices got
Which for their habitation chose out thee,
Where beauty's veil doth cover every blot,
And all things turn to fair that eyes can see!
Take heed, dear heart, of this large privilege;
The hardest knife ill-used doth lose his edge.




by nambara14 | 2018-04-05 14:59 | 翻訳詩(シェークスピア) | Comments(0)