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五体

錆びた鉄板一枚
歩くとみしみし言う床板
息を吸い込むと鼻炎が手におえなくなる
カビの生えた椅子の背もたれ
無理やり開ける雨戸
まったく効かない暖房器具
人の気配もなく
反省する気力もうせて
無意識のままにうずくまる
うすれていく記憶のまだら模様に
体感も方向感覚も失う
食欲よりも睡眠欲だとうそぶいてみるが
なかなか眠れなくて手当たり次第に食い物をあさる
かぎりなくなまけものに近くなっていくと感じるが
手や足や腹をこすってみれば
人ではないものにはまだまだ距離があるような気がする
あるいは振り向けば猛獣の牙が首筋に迫っているのかもしれない
状況はよくわからないが
凍てつく寒さとひもじさと眠さがまじりあって
いじけた居心地の悪さだけが
節々を痛ませ
五体を繋ぎ止めているのだと感じさせる
by nambara14 | 2013-10-23 14:08 | 新作詩歌(平成25年) | Comments(0)

晴れても
腰折れ

曇れば
折節

雨降れば
刀折れ

竜巻ならば
つづら折れ

吹雪けば
屏風

折々
折り返し
by nambara14 | 2013-10-11 15:15 | 新作詩歌(平成25年) | Comments(0)

不沈

浮き沈み
浮き浮き沈み
浮き沈む

きょうまで
いいことなかったな
沈んで沈んで
浮かばない


あしたは
いいことあるだろか
浮くか浮かぬか
わからぬが

沈まず沈まず
沈まない
浮かばなくても
沈まない

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No sinking

Up down
Up up down
Up down

Until today
There has been nothing good
Down down
Not up

Will tomorrow be a good day?
Up or not
No one knows

Not sink ,not sink
Not sink
Though it might not come up
It never sinks
by nambara14 | 2013-10-11 13:08 | 新作詩歌(平成25年) | Comments(0)

往還

行きます
来ます

生きました
着ました

帰ります
返します

還りました
孵りました

立ちます
跳びます

発ちました
飛びました

あります
ありません

ありました
ありませんでした
by nambara14 | 2013-10-10 11:02 | 新作詩歌(平成25年) | Comments(0)

もんたの

もんたのらしい
しんたのもしい
あんたのもんか
かんたのろくろ
きんたのてあし
まんたのせなか
わんたのなみだ
はんたのおはか
by nambara14 | 2013-10-08 19:31 | 新作詩歌(平成25年) | Comments(0)

ひさしぶり

ひさしぶり あまり天気は よくないが

あすまでに あめはあがると いってるね

あめなりに おちつきのある 時を愛づ 
by nambara14 | 2013-10-05 16:21 | 五七五系短詩 | Comments(0)

霧信号

低音の 苛立ちの 割れ釜の
閉じ込める 海沿いの 窓辺より
もやう景色を 透かし来る かすかな光
曲がりくねった道 蛇の這うあと
姿の見えぬ船の 巨大なブリッジで
レーダーを見つめ 双眼鏡をのぞく 
穏やかな昨日の海上の模様がふと脳裏をよぎる
危険物を満載した船であることなど
ほとんど知る者はない
この閉ざされた海域に何事も起きなければいいと
低音の 落ち着いた 奏鳴に励まされて
日差しがようやく赤みを帯び始める 
by nambara14 | 2013-10-04 14:56 | 新作詩歌(平成25年) | Comments(0)

くもりもくらし

晴れ曇り 雨風あられ 竜巻も 天変地異も くらしの一部

泣き笑い しょぼくれへこみ 居直って 愚痴こぼしては 過ごす日々あり

見つめ合い 手を取り合って 抱き寄せて 雲間より出づ 日差し待ちいる
by nambara14 | 2013-10-04 13:46 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

くもりときどきあめ

曇り空 かすかに落ちる 雨のつぶ

傘ささず 顰も晴れず 帰りくる

とりあえず 一杯のお茶 深呼吸
by nambara14 | 2013-10-04 13:15 | 五七五系短詩 | Comments(0)

なんとはなしに

なもなくて なんとはなしに ながれゆく ななめのひざし ながめせしまに

ふりかえり だれにともなく といかける ここはどこかと いまはいつかと

はじめから 気づくともなく 気づいてた 握れる手から  こぼれる砂を
by nambara14 | 2013-10-03 16:26 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)