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かもめ


      かもめ


低く飛ぶ かもめ着水 波の間に

水浴の かもめ漂う 海の川

芥川 ともに流れる ちりかもめ


by nambara14 | 2011-08-31 13:18 | 五七五系短詩 | Comments(0)

ゴーカート


     ゴーカート 


前線の 上り下りの 果てもなし

押して引き はたいてかわす 低気圧

蒸し返す 猛然と駆る ゴーカート


by nambara14 | 2011-08-26 13:09 | 五七五系短詩 | Comments(0)

あきっぽい


      あきっぽい


とても大きな部屋にいる
と思う
とても大きな部屋には
だれもいない
自分がいることも定かでない
その大きさをたとえて言えば
山手線内側ぐらい
と思っているうちに
東京都ぐらい
と言おうとして
関東地方ぐらい
いや
日本列島ぐらい
極東
太平洋
北半球
地球
・・・

もう測ることはできない
というか
気持ちが拡散して
考えられない
感じられない
観察できない
コメントできない
自分はまだいるのか
いないのか
消え失せたのか
遍在ということなのか

局所的に先鋭化して



by nambara14 | 2011-08-24 11:48 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)

鳥瞰


       鳥 瞰


飛ぶ鳥に 遊覧ありや わたる海

虫とかげ 餌食となれば 逃すまい

機上より ながめ続ける 地表あり
 


by nambara14 | 2011-08-23 12:45 | 五七五系短詩 | Comments(0)

だれにともなく


         だれにともなく


投石の のちの波紋に 揺さぶられ 罪なき雨に 底まで濡れる

濡れ衣を 半ばは脱いで ため息の 息もつかせぬ 豪雨に惑う

とりあえず 火の粉を払い 焼け跡を 片付けて後 怒りに沈む



by nambara14 | 2011-08-19 17:14 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

ドライアイ


      ドライアイ


汗ばんだ 肌触れ合って アイス噛む

炎天を 転がしていく 押し車

長すぎる 景色に痛む ドライアイ


by nambara14 | 2011-08-18 15:19 | 五七五系短詩 | Comments(0)

変 容


      変 容 


ぞろりと押しかける雑兵を追い払うために
むやみに肩に力が入る
一味かどうかたしかめないうちに
貴重な鉄砲を撃ってしまった

先手を打って兵を配し
不意を撃つための陣形をととのえる
疑心をふくらませあうのも想定内
傷つき血を流す行軍もいとわない

敵陣の全体は見えないまま
戦況は不明だと信じて
居丈高に命令を発する司令官
目の前の兵士が吹き飛ばされる

ほおがこけ眼だけがぎらつく顔を
無表情にさらけだしあって
ある限りの憎しみの袋を引き出す
突撃はもう止められない







by nambara14 | 2011-08-17 14:27 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)

理不尽


        心 眼


冷えすぎた 根氷割って 切り捨てる

最奥の 襖を蹴って 引き返す

心眼を 鏡に映し 覆す 


by nambara14 | 2011-08-09 12:54 | 五七五系短詩 | Comments(0)

八月の野辺


      八月の野辺


生暖かい風に吹かれて辺地をさまよう
人ごみにまぎれて見失うはずの自分を
くっきりと見つけ出してしまう八月
形見のハンカチで汗を拭うと
忘れていた顔が見えてくる

たったひとつの家族にさえ
無数の物語は生まれ
悲喜劇は演じきれず語りつくせない
過去の情景が無秩序に組み替えられて
最も脆弱な細胞を攻撃する

悲鳴を上げつつとりすがる血筋を
なんども逃げ損ねて
涙する場面が次々と襲ってくる
思い出したくもない現場へと
繰り返し引き戻す見えない力に
どうしようもなく屈しそうになる

今またしても新たな厄病に取り付かれて
折り合いをつけようと必死になっていると
伝え聞く耳を
容赦なく車群の走る音が妨げる

地震で倒れた石碑は放置されたまま
明日への見取り図を示すこともない
ほとんど愚痴しかこぼせなくなった
老人の待つ土地の
低く頭を垂れる一族が訪れる
八月の野辺に


by nambara14 | 2011-08-05 18:39 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)

奇妙な夏


        奇妙な夏


見上げれば 異形の雲が 沸き起こり 鉄塔覆い 空をかき消す

アンダルーサ つまびくギター 一人聴く 隠れ家めいた 夏の日の午後

遠ざかる 心の果ての 水平線 三歩歩めば つまずく段差



by nambara14 | 2011-08-05 12:12 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)