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         お知らせ


 このたび、洪水企画(代表=池田康氏)より、詩集「インサイド・アウト」を刊行いたしました。

 「等身大の抒情詩」を目指して書いた詩作品を収めました。どうぞよろしくお願いいたします。

   

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by nambara14 | 2011-03-31 16:49 | 既刊詩集のご案内 | Comments(0)


        春


見上げれば 霞や雲に 覆われて 開けぬ空に 届け祈りよ 

見えずして ひそかに来たる レイディエーション おそれおののく 人の上に降る

見るままに 胸張り裂ける デブリーの かしこに花の 咲く日はあれと


by nambara14 | 2011-03-31 15:31 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

ピリオド



      ピリオド


この店に 心で告げる さようなら

震災の 区切りつかずに 退職す

耐えつつも 気ぬくもれば 花開く

この部屋を 出て行くときに 振り返る

立鳥の にごさぬ後を 学び舎に


by nambara14 | 2011-03-30 23:51 | 五七五系短詩 | Comments(0)

礼節


         礼 節


あげつらう 言葉は溢れ 痛切な 悲鳴こぼれて 礼節割れる

言挙げて 指弾する声 かまびすし 無言のままに うずくまりいる

言い募る 非難轟々 悪人の レッテルを貼る 手のひら危うし 

追い詰めて 追い詰められて 罵れば つかみ合いつつ 泣き叫ぶのみ 

あれこれの 責任追求 増幅す 「正義」の仮面 外して歩く

黙々と 支援の物資 運ぶ人 避難の日々を 耐え忍ぶ人


by nambara14 | 2011-03-27 17:47 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

鳥瞰図



        鳥 瞰 図


キントウン 空飛ぶ絨毯 サテライト

熱気球 人工衛星 飛行船

富士山頂 遊覧飛行 スカイツリー

スーパーマン 鉄腕アトム タケコプター

空高く 花火上げたし とめどなく

ジャック君 豆の木伸びよ 天国へ
 

by nambara14 | 2011-03-26 20:53 | 五七五系短詩 | Comments(0)

饒舌


       冗 舌


冗舌は 人の性とは 言うけれど

冗舌で 救われるなら 聞きますよ

沈黙が わが宗なれど こだわらず

言い募る 我の言葉に 感じ入る

ぐちゃぐちゃの 言葉の中で 交感す



by nambara14 | 2011-03-20 19:59 | 五七五系短詩 | Comments(0)

泣きながら



     泣きながら


泣きながら走ってくる人の群れ
なぜそんなにも涙を流して走るのか
いつもはおたがいにそれぞれの日々を
そしらぬふりで過ごしてきたのに

痛ましすぎる現場で打ちひしがれて
うずくまるしかないひとびとを尻目に
あたり一面に広がる瓦礫の中を捜索し
むき出しになった機械装置に挑む隊員たち

無数のスクリーンの映像が
無秩序に重なり合い
悲しみも喜びも怒りも失望も区別が付かない

未来から先取りした増幅器によって
嘆き悲しみ笑い嘲る声が列島を覆いつくす
過去からのトンネルをのっぺらぼうが列を成して走ってくる


by nambara14 | 2011-03-19 22:26 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)

祈り


      祈 り


泣き濡れて 涙も枯れて 泣きじゃくる

立ちすくむ 耳に聞こえる 嘆き歌

倒れ臥し 虚脱の眼 見開きぬ

立ち向かう 同胞あれば 身を起こす

われもまた 立ち上がり見る 割れた土地

とぼとぼと たどりはじめる 荒れた道

この先に 建て替え済んだ 未来見る




by nambara14 | 2011-03-18 13:17 | 五七五系短詩 | Comments(0)

寡黙


       鎮 魂


風雲の 逆巻く空へ 泣き喚く

嗚咽のみ 聞こえる闇に 立ち尽くす

弱り果て 凍てつく床に 光来ず

鎮魂の 暇さえない 生き地獄

事切れて 此彼の境に 迷い居る


by nambara14 | 2011-03-18 12:47 | 五七五系短詩 | Comments(0)

錯乱


     錯 乱


サブリミナル 
胎児の耳に 羊水の揺れに
サブリミナル
小さな指に つぶった目に
サブリミナル
強い衝撃に 脳波の乱れに
サブリミナル
空腹と かゆみに
サブリミナル
誕生の瞬間から
大気に投げ出され
泣きながら
育ってきたひとに
サブリミナル
いっせいに襲い掛かる激震 
根こそぎにする津波
地図が変わっちまった
集落が消えちまった
ひとがいなくなっちまった
サブリミナル
どこかで見た光景に
あらかじめ震えがとまらなかった
サブリミナル
レスキュー隊のヘリコプターに
救援物資を積んだ車両に
沖合いに錨泊する艦船に
外国からの支援の手に
サブリミナル
むごい映像を見続ける目に
サブリミナル
脳に
サブリミナル
巨大な爆発に
サブリミナル
放射能の拡散に
サブリミナル
たしかな残像に
サブリミナル
闇に
サブリミナル
光に


by nambara14 | 2011-03-15 18:14 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)