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一月の終わり



(一月の終わり)


目を奪い 耳をかすめて 凍る風

重厚な 扉をとざす 雪語り

口先の 言葉は枯野 別れ道

一粒の いちごつぶして 汚す布

脱ぎ捨てた 下着拾って 寒迫る







by nambara14 | 2008-01-31 14:16 | 五七五系短詩 | Comments(0)

野口英世像

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日本銀行福島支店において、廃棄処分となって細かく裁断された千円札を使って作られた野口英世像。(日経ネットによる。)

 このブログにも載せた「イデヨの左手による覚書」を書くために、野口英世のことをいろいろ調べたので、彼への親近感が増したような気がする。

 こういう記事にはすぐ目が行く。


by nambara14 | 2008-01-30 10:26 | 新作詩歌(平成19年発表) | Comments(0)

暗黒大陸

    
    暗黒大陸


敗れても 荒れ果てた野に 草生える

見渡す限り 山と河あり


襲撃に 備えて高い 要塞の

一穴ありて 崩れ落ちけり


抑圧の 極みにあって 暴動の

殺戮略奪 放火難民




by nambara14 | 2008-01-28 13:25 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)


    ただ 悲しみに 浸るために・・・


ここにいることが遠くかすんで見える
静けさが深すぎて痛いぐらいに耳が冴える
手を伸ばして触れる葉群れの上の薄い氷
小さくくぐもる叫びに驚く自分の心音

いつだって今にしかいられないわたしたち
ビデオをまき戻すたびに見えるのは
昨日の空 去年の街角 昔の鉄道沿線
背中の丸い老人がこちらを見ながら歩いてくる

思わず呼びかける自分 あれはあのひとではないのか
過去に向かって走っていく列車に乗って
涙をこらえている者たちはたがいに見て見ぬ振りをし合う

乗客たちがみな眠りに落ちた頃 列車は透明なトンネルを抜ける
思い切り涙を流した夢が覚める頃 彼らはみな
未来行きの列車への乗り換えホームに降り立っている









by nambara14 | 2008-01-26 16:20 | 新作詩歌(平成20年発表) | Comments(0)

地球温暖化

  
間氷期

寒暖晴雨

不連続

地底に眠る

熱水の圧






by nambara14 | 2008-01-25 23:44 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

東京は、雪



(雪)

東京も 雪が降っている 毛糸の帽子

完全武装に みぞれも笑った



by nambara14 | 2008-01-23 14:07 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

冬場の桜の木



    冬場の桜の木


春になれば花見客であふれる

この堤に沿った細い空き地の

何本もある桜の木も

冬場はすっかり花も葉も落ちて

ただ無彩色にたたずんでいる


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 上の短詩の音数を数えてみれば次の通りです。

     6-6-4
     9-7
     7-6
     8-8
     8-7




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by nambara14 | 2008-01-21 13:54 | 新作詩歌(平成20年発表) | Comments(0)

寒いね!


寒いねと

言った唇

寒すぎる

冷たい空気

ひとりを包む



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by nambara14 | 2008-01-21 13:42 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

サバンナの数学


    サバンナの数学


ライオンの脳は 赤く燃えた
シナプスは発火し 筋肉は収縮した
ライオンは忍び寄り 獲物めがけて ジャンプした
牙が シマウマの腹を切り裂き がっちりと 食い込んだ
もがきながら 逃げようとしたが 腹の中はあらかた食われた
ライオンは満腹して去った
かわりに ハイエナが食べ残しにかぶりつく
背中から腰へ 前脚から首筋へ
頭も食われて 骨だけが残った
おびただしい骨の残骸の上に スコールが降った

巡回するレンジャーたちは サバンナを見渡した
ジープの中から 双眼鏡で
地平線を真横に
草原を斜めに
空模様も―――
レンジャーたちのサングラスは濃かった
動物の種類ごとの頭数リストを更新した
ヌーの数は横ばい
チーターは激減
カバはどうか?
食うか食われるかの連鎖の中で
トータルの命にふさわしい数学はなかった


by nambara14 | 2008-01-18 19:51 | 新作詩歌(平成20年発表) | Comments(0)

ふたたび、空


    ふたたび、空 


広げた両手
ラジオ体操
四角い空っぽ
丸い袋
中空のこけし
雲を浮かべた舞台
青天井
境界無し
熱気球
ぎっしり詰まった気体
ねじれた放物線
見えないものに囲まれた有視界
翻る平面
無数のフィルム
底なし沼
穴だらけ
重力



by nambara14 | 2008-01-16 15:32 | 新作詩歌(平成20年発表) | Comments(0)