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句集「四季愛」


 平成17年(2005年)に、詩誌「SPACE」62号に発表した句集「四季愛」です。どうぞご覧ください。

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   小句集「四季愛」
 

1.「春よ恋!」    


 なにげなく メールを読めば いまだ冬

 無意識に からだを抱いて 春の夢

 春一番 千々に乱れる 恋心

 遠くても 思いは強く 雪解かす

 春の嵐 荒れて狂って しずまれよ

 きみのため 梅花を散らす 春の道

 きみだけは 泣かせたくない 春の夜

 離れても 想いの道は 四季の色

 わけもなく 逢いたい気持ち 春よ来い


2.「古都の夏」


 今あるは あなたのおかげ 残暑かな

 鴨川の ながれを見れば 汗も引き

 どしゃぶりの すずむし寺で 願う夏

 心ある ひとを見分ける 古都の夏

 飛んでゆく 景色も恋も 夏模様

 台風の 恋する女を かっさらい

 雷の 落ちし男に さらわれて

 この思い 通じるひとが いれば夏

 ひとり見る 夏空の果て 赤い星

 美女とワイン こよなく愛する 夏の夜

 酔いしれて 満ち足りて見る 天の川

 こだわりの カフェめぐりは 古都の夏
  
 乱れ舞う  創作花火 われ忘れ


3.「秋の雨」

 
 時かなし 心にしみる 秋の雨

 きみがいる 瑞穂の国は 秋深し

 門ごとに 物乞いのいて 寒迫る

 黒い肌 なにを見つめる 乾季へと

 むるらるら やゆやよはたた さくらたで

 オバQの コプタに乗って 秋の空

 そっとして こころのかゆみ 柿の渋

 老いてなお なしくりぶどう 皿に盛る

 いちじくの 生ハム巻いて 恋はじめ

 むずがゆい 失恋捨てて 秋の旅

 無無無煮え・浮夢にす虎巣・虫の声


4.「師走を歩く」


 「結局は」 などと括れぬ 年の暮れ

 なにげなく ジングルベルから 遠ざかる

 街角を 飾りたい夜 見えぬ星

ジングルを 片寄せて聴く 救急車
  
 われときて 遊べや 師走のおんなたち

 しめつける 真綿を捨てて 雪見酒

 脱ぎ捨てて 抱き合う夜の 雪熱し

 合格点 上げても下げても くぐる冬

 師走という イメージライン 突き抜けて

 生まれては 愛欲の果て 夕時雨

 死ぬまでは 放蕩の果て 氷雨降る

 去り行くは きみとおれとを 乗せた年


by nambara14 | 2007-07-29 15:25 | 五七五系短詩 | Comments(0)

夏休み



寒々と 湿りたる世の 風乱れ

明ければ猛暑 襲い来るかと


熱気球 高く上がれよ 雲の上

おれの心を ふくらして飛べ


ただ愛の 袋を持って あの川を

渡って行こう 見えない野ばら

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【注】 : 日野原重明氏の著書を読んでいたら、タゴールの詩が引用されていました。

 その詩の一節は、ぼくが今まで読んだ詩の中では、「死」のイメージが最もさりげなく描かれていて、大きな救いを与えてくれました。

 「三途の川を渡るとき、自分はなにも持たずに行こう。
 ただ、この世で自分を愛してくれた何人かのひとたちの「愛」だけを袋に詰めて、渡し船に乗ろう。」

 というような趣旨だったと思います。

 「ひとはひとりぼっちで死ぬのではない。
 からっぽの袋に大切なひとたちの愛情を詰めて、
 ピクニック気分で、あの世に行くんだ。」

 そういう死のとらえ方はなんて大きな癒しを与えてくれるだろう!

 死への恐怖がすこしは和らげられるような気がする。

 ほんとうに稀に見るすぐれた詩句だと思う。

 それに触発されて書いたのが、上の三番目の短歌というわけです。
 

 
 
by nambara14 | 2007-07-26 15:21 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

お盆


無宗教 格好つかない 盆休み

by nambara14 | 2007-07-26 15:18 | 五七五系短詩 | Comments(0)

餓鬼


はははのは 母の母の母 すいか食う

ちちちのち 父の父の父 すいか蹴る

こけこっこう 子の子の子 人を食う?

by nambara14 | 2007-07-24 11:26 | 五七五系短詩 | Comments(0)

ビルの片隅



地は揺らぎ 炎暑焼け付き ニンフ笑む

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by nambara14 | 2007-07-17 15:01 | 五七五系短詩 | Comments(0)

無頼



ときとして 凶暴になる 兆しあり

たいていは想う のみにて終わる


足るを知る 腹八分目 情欲も

金銭欲も 名誉欲をも


もし「みんな」 という名ならば おもしろい?

「きみ」というのが ぼくの名でもね?


あざなえる 縄のごときは 幸不幸

昨日はハッピー 今日はがっくり?


きみとおれ 割れ鍋に綴じ蓋 だよね

完璧を目指さず 八分目


じたばたは しないでいるよ このごろは

それでも友の 誘いうれしき


引きこもり 頑固なままに 書き綴る

思いは深く 熱く語ると


はげましの 言葉を欲す そのひととの

過去は逃げ水 未来は夢幻









by nambara14 | 2007-07-15 20:20 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

消沈


あれもだめ これもあかんよ 梅雨消沈

失った  ひまわり女  さびしいぞ

雨に鳴く  蝉の湿れる  声に泣く

金はなく  情欲もなく  梅雨けぶる

ただ眠る  無為の境地に  梅雨やさし

夏草や  名も無く貧し  深呼吸



by nambara14 | 2007-07-13 10:26 | 五七五系短詩 | Comments(1)

傲慢



轟々と 満タンの水 放つ夏

マンゴウの 熟した時の センジュアル

なでさすり ゴッドハンドの スイカ割り

夏至過ぎて 時は暗きに 近づけり

やせ我慢 から元気星 ひとり星

ワイン飲む あとは流れよ 星空へ






by nambara14 | 2007-07-11 14:13 | 五七五系短詩 | Comments(0)

歌集「夢の花」


歌集「夢の花」は、平成17年(2005年)に、詩誌「SPACE」63号に発表したものです。どうぞご覧ください。


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   小歌集「夢の花」


一.「四季」


1.「春」

霞む日の朦朧と咲く夢の花目覚めを誘う匂い流れて

梅は咲き桜は近く春の雨匂い湿りて想う日々あり

眠くってめえ開けてらんないなんでかなぐっすり寝たら超腹減った

一斉に桜は咲いて夢の道迷える羊歩め笑顔で

珍しく忙しすぎて出会う間もなければ寂し春も来たのに

七草の地味な七色淡い夢七味マジック目覚めれば虹

今年こそ自己愛自己中貫いて水仙の花咲かせまくらむ

雛飾りなつかしい日のまぶしさを伝えていたい理由などなく

2.「夏」

うららかな初夏が過ぎ時来ればはやるこころで駆けつけ行かん

思うまま動いてみれば思うよりたやすきことと想うことあり

じんじんと焼け付く日差し全身で受け止めている愛の狩人

熟れきった西瓜を割ればみずみずし真夏の恋は赤く激しく

嵐去り晴れたる空に雲白くピンクのハート浮かぶ時待つ

愛あふる終戦の日は子も孫も集いて祖先想い偲ばん

3.「秋」

なぐさめの言葉はないと知りつつも更け行く夜に青き顔浮く

抱き合う記憶は消えず情念の流れる先は立ちすくむ岸

あきれては言葉もなくて秋風よこころの隙間は暗く冷たく

雨が降りこころは湿る秋の日よひとつの恋の終わりを悼む

育ち行く鳥たちのごと嘴を開けたり閉じたり熟れてゆく秋

4.「冬」

いくたびの手術に耐えて生き延びる春も間遠なこの日尊し

五里霧中手探る闇路凍てついて立ちすくむ淵面影浮かぶ

目をつぶり涙を隠して歩み行く来るなら来いと木枯らしを吹く

一年の出会い模様は超まだら瀬を越してゆく恋の行方は

あしたから気温十度から二十度のアジアの町へ出かける予定

雪降りて電車の乱れ気にしつつ駆けつけたればひとあふれおり




二.「恋」


歌詠みのこころはうつろ愛すべき対象なくて歌は歌えず

奇跡などたやすきことと思わるる見えざる道も愛は導く

愛深くいのちは燃えてはかなさも強さに変えて手と手をつなぐ

掻き抱き息詰まる胸咲き狂う花の芯へと痺れゆく指

たらちねの白い乳房に歯を立てて吸いたる口にきみの香残る

知らぬゆえなお狂おしくまさぐればきみの瞳に炎立つ見ゆ

一日が輝きに満ち夕さればこころは軽く浮き上がりゆく

この世にはしがらみ多し抱きしめたその身体さえこころ遮る

恋愛のセンスがないと言うきみに無言の別れ告げる以外に

癖になるぐらいのエッチしてみろと男の股間にパンチ一発

これ以上まとわりつかぬ唇に血のにじむ時別れ覚悟す

さようならきみの幻わが涙責めあう時がお別れのとき

そろそろと身体を起こし立ち上がり伸びひとつして走り出す朝

終わったと思う恋さえメールにはぬか喜びのむずがゆさあり

変わるのがこころの性質と見定めてフローティングの交友認む

空回りせつない別れ同じ町同じ仕事の若いひと知る

五感をば総動員して接せよと言葉にて言う言葉こそ言う

やあと言うおれに「えっ、会ったことありましたっけ?」そう言う人の顔のない顔

やややのやるんるん色目ボディコンシャス甘えた鼻声香水仕掛け

絶対になどと言わない迷いつつ相対性の愛路探して

とんとんと理性は仕切る愛は湧く笑顔はまぶしずっこけたって

なにかしら「ん?」と思えるときめきを嘗めた唇くりーむそーだ

だれのせいこんなにつらい痛み持ち空ろな視線さまようミイラ

美の女神媚びるともなく吐く息も狂わせて咲く夜の花園

ちょっとだけ遠くへ行って絵を描いた絵より綺麗な裸の女性

つらすぎる別れを糧に新しい恋路は甘く夢はとろける

一夜明けなお残りたる愛の夢この身儚し故に美し

そばにいて幾度キスしてエッチして密着してもこの距離無限

人間はさびしき胸を悩ませて触れ合うものか言葉足らずに

恋などと甘い思いはなけれども答えなければ人に達せず

七色の虹の外側不可視光見えない人を探し続けて

トラウマを吐き出すぐらい大声で罵りわめけのた打ち回れ



三.「時空」



ただひとり時空を超えずここにいる熱い想いはまだらにこもる

地震火事台風津波核兵器伝染病に犯罪に事故

曇りのち晴れのち曇り黒雲の割れたるごとき驟雨ののちに

派手すぎる演奏苦手感性のはずれし後も地味に徹する

どこにいてなにを煩う身とこころ嘆くすべとて見失いけり

現実はゆがんでいます腹立たし形整えうまい嘘つく

きみたちのつらい気持ちを見つめても見守るだけのわが身せつなし

身に覚えなきこととはいえ人なれば身につきたりし錆もあらなくに

集いあい言葉を交わす人と人その何げなさこころ明るむ

むっとしてすれ違うとき億万のいのちの流れせき止めている

それってなにがらがら蛇かガーファンクルベルリンフィルを振り回す人

むにゃらるらどきそんてもらふにゅまぐらぴひゃがりよがらどどひゅっぷん

台無しの人生なんか欲しくない妙にずれてる価値観ピント

ややこしい良からぬことはいくらでも起きたりするがうまく切り抜け

へこんでるタイヤ転がし蹴っ飛ばし投げ捨ててみる涙の向こうへ

拷問の博物館か世の中は苦楽の波に束の間の夢

骨は折れ布は破れた傘だけど回してみれば蛇の目模様か

無心にて人のこころを見通せば極彩色の曼荼羅なりけり

腕を組む座席の隣肘当たる突っつかないでわざとらしくも

朝早くいい顔をしてさっそうとつま先伸ばし挨拶はせず

無聊とはなんだおっさんわけわからん遊び疲れて鼾かいてら

不老長寿秘薬探しの無人島有人島にも盗人はびこる

時は飛び老いたる顔に刻まれた百年間の皺汗伝う

本当に大切なこと秘密なら言っちゃいけない書いちゃいけない








by nambara14 | 2007-07-08 18:27 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

あら らんらん


あら らんらん


あらよ あれよ あんたれよ
からの かれの かんたれよ
さらの されの さんたれよ

たちまち たつまき たちさって

なんの なれの なんたるし
はらの はれの はらぐろし
まらの まれの まんじゃーれ

やいの やれの やぶこうじ
ららら らんらん らんだむの
わいの わいわい わがなみだ





by nambara14 | 2007-07-06 14:08 | 新作詩歌(平成19年発表) | Comments(0)