カテゴリ:新作詩歌(平成30年)( 4 )

愚生


    愚 生


老年惚け易く 文成り難し

一瞬の幸運 軽んず可からず
未だ覚めず 一等賞受賞の夢 
愕然の誤用 常に修正



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by nambara14 | 2018-10-05 19:57 | 新作詩歌(平成30年) | Comments(0)

八月のフラクタル


       八月のフラクタル


カード紛失。相手は当方に渡したと言うが受け取った覚えはない。クレディットカード、キャッシュカード、百貨店カード、コンビニカード、病院カード、マイナンバーカード、札束のようなカード入れ。悪用するな!と虚しい叫び。利用ストップ、再発行手続き。記号、番号、暗証番号、控えちゃいないよ!


八月が 終わろうとするも なお モーショ終息の見込みは立たず。マウント・フジ 車窓より右に見て左に見て湖畔に映る山影を見れば 同じ視線を投げる異人多数。この細長い列島をいたぶる低気圧・高気圧・もみくちゃ。みんな日本においで ただしリスクはないじゃなし。祭太鼓のミミックモーション。


じりじりしながら待っている。しびれが切れた。ここまで待てばもう帰れない。雨が降り出してもだれも帰らないから長い列は縮まらない。共通の関心を持つ人々がこんなにもいて押しかけてきている。やむを得ず列を離れることは許し合うがゆえなく割り込むと罵りと肘鉄を食らわされる。閉館時間が近づく。


雨風の渦巻きに揺さぶられて意識が混濁する。だれの生理なのか、だれにもわからぬ淵源から流れ着いた泡。膨らんでいく胸で思い切り呼吸をする。水を掻く腕の動き。乳酸が蓄積して回転が鈍くなる。塩分が解ける血の海が今夜のベッドだ。すすり泣く人魚。身罷る前に冴え冴えと覚醒する大脳皮質。しゅぱ!


切り裂きジャックは疎んじられ巧言令色にまみれて酔い痴れれば真実の口に手を差し込む好奇心さえ失われる。嫌われ者なんてなんの勲章でもありゃしない。唾棄すべきと罵り合う者同士。冷却塔を経巡って辛うじて同じテーブルに着く。居合わせた以上はその場しのぎの茶飲み話こそ核心。エアコンが壊れた。


あっは、かたくなに りょうひんひさぐ ひび。たっは、うれずともわるびれず とちくりまくる まえこうじょう。ざっは、ものはじっしつ こんてんつで しんけんしょうぶ。まっは、いちげんさん ぜんれつにじんどるは ぼうがいのしあわせ。


とうに忘れたと思っていたその男のこと。思い出せるはずなどないと思っていたのに、なにかの拍子で鮮明に顔が浮かび上がり無意識に名前を口にしていた。だがおれはその男に危害を加えられたか恩恵に浴したかは思い出せない。いろいろ記憶を手繰っても腑に落ちるところまでは行けずにめちゃ宙ぶらりん!



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by nambara14 | 2018-08-25 11:02 | 新作詩歌(平成30年) | Comments(0)

「時間論」


 「時間」は偉大な物理学者が束になっても解明しきれていない大問題である。時計は身近でも時間は見たことがない。不可思議きわまりないのが時間だ。

 自分が時間を物理学的に解明することは無理だと思うが、なにがわかっていないかを整理することはできると思う。

 そこでとことん時間についての問いかけをやっており、それを「時間論」という詩の連作で発表している。物理学の重大テーマを詩のかたちで表現するという試みを無茶を承知で行っている。

 時間に興味のある読者なら、読みにくさの向こうに時間の影がうっすらと見えるかもしれない。

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by nambara14 | 2018-04-17 10:36 | 新作詩歌(平成30年) | Comments(0)


       花満開 
           鳥旋回 
               波干満 
               
               人春眠 
          所作緩慢 
       春爛漫

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by nambara14 | 2018-03-30 15:07 | 新作詩歌(平成30年) | Comments(0)