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カテゴリ:新作詩歌(平成29年)( 13 )

「うろこアンソロジー2017版」
by nambara14 | 2017-11-19 09:16 | 新作詩歌(平成29年) | Comments(0)



なつをひやせ
なつをふくろにつめこんで
きょくちへふきとばせ
こおりがとけだして
うみのすいいがじょうしょうした

ちきゅうはよれよれになり
とまりそうになったが
だこうするきりゅうが
ちきゅうをたちなおらせ
いっときのかんきがかきまぜられて
もとのもくあみ

それでもおおきなふくろは
ちきゅうのあちこちで
たいきをすったりはいたりするので
れいかだんとうもやってくる

ふゆをあたためろ
ふゆのさむさをふくろにつめて
さばくへふきとばせ
どうせかきまぜられるが
ふくろはすったりはいたりをやめられない


by nambara14 | 2017-07-11 11:54 | 新作詩歌(平成29年) | Comments(0)

不変

艱難辛苦もこの鈍重な岩石を磨くことはない
瞑想を繰り返してもなんら悟りを開くこともなく
酒池肉林の日々も陶酔や憔悴をもたらすことはない
不治の病に侵されても錯乱や絶望に陥ることもない

日に夜を継いで過ごす毎日に特段退屈も興奮も感じない
選び取った立場から人並みに生きる糧を得る
貧富に患い美醜に惑い強弱に臆することもなく
年をとっても少しも賢明にも温厚にもならない

苦界浄土を唱えるひとびとからは適度な距離をとり
地獄に落ちた餓鬼への際限のない責め苦にも耳を貸さない
善良ではないが悪徳でもなく慈悲深くもないが卑劣でもない
頑固だが偏狭ではなく正義感はあるが付和雷同はしない

自分の周りに行きかう群衆によって生かされあるいは斃されると感じる
子供のころから現在までの写真を並べて見比べてみる
自分の風貌の変化に驚くことはあっても嘆くことはない
精神も変化してきたのかどうかはわからないがどうしようもないと思っている







by nambara14 | 2017-05-21 19:57 | 新作詩歌(平成29年) | Comments(0)

ミックス

ひとり泣く ふたりで笑い 抱き合えば 三つ四つ騒ぐ 家族となれる


Weeping alone,
Smiling together,
Hanging around three or four,
Here comes a family!



一抹の 不安を飲めば ヨーグルト


In a stomach
A little bit of uneasiness


But surely it will be done.
    きっと完成するだろう。 Changes into yogurt.



  Embankment Work       護岸工事


It's between cloudy & sunny.
   曇りと晴れの境目。
People and a boat are working
  川の護岸の改良のために
To improve the river bank.
    作業員と作業船が働いている。
Everything goes slowly
     さっぱり作業は進んでいないように見えるが 

But surely itwill be done.    それはきっと完工するだろう。



   Time               時 間

A watch shows time.       時計は時間を示す。
But time shows nothing.
    だが時間はなにも示さない。
Time is invisible.
       時間は見えない。 
Time is intangible.
       時間はさわれない。
Time may not fly.
        時間は飛ばないかもしれない。

Time is too metaphysical     時間はあまりに形而上的だ。

Time is out of our reach.     時間はわれわれの手が届かない。

But we believe in time      だがわれわれは時間を信じている

As if it ticks.          あたかも時間が時を刻むかのように。Timeis too metaphysical 時間はあまりに形而上的だ。 
Time is out of our reach.
 時間は手が届かない。
But we believe in time
 だが我々は時間の存在を信じている。
As if it ticks.
      あたかも時間が時を刻むかのように。Time is too metaphysical 時間はあまりに形而上的だ。 
Time is out of our reach.
 時間は手が届かない。
But we believe in time
 だが我々は時間の存在を信じている。
As if it ticks.
      あたかも時間が時を刻むかのように。Time is too metaphysical 時間はあまりに形而上的だ。 
Time is out of our reach.
 時間は手が届かない。
But we believe in time
 だが我々は時間の存在を信じている。
As if it ticks.
      あたかも時間が時を刻むかのように。


by nambara14 | 2017-05-16 22:56 | 新作詩歌(平成29年) | Comments(0)

いかない

かなかな なかなか なかない
いなかか なかなか いかない
いかかな なかなか いいかな
ななかい なかなか かかない 

カナカナ なかなか 鳴かない
田舎か なかなか 行かない
イカかな なかなか いいかな
七回 なかなか 書かない


by nambara14 | 2017-05-01 22:30 | 新作詩歌(平成29年) | Comments(0)

桜並木

ことしは寒暖の差が激しいので
桜はなかなか満開にならない
徐々に咲いて徐々に散るだろう
晴れたり曇ったり雨が降ったり
花見のスケジュールも決めにくい
卒業式や入学式も桜の開花に合わせられない
この桜並木には何十年もの満開の桜の映像が隠れている
そこを通り過ぎていったひとびとの姿もひそんでいる
生まれたばかりの赤ん坊が母の胸で桜の花を見ただろうか
写真をとったら保存し切れないほど大量になった
いつだってぼくたちは過剰な思いを抱えて歩いていくんだ
大切なものもそうでないものもぼろぼろこぼしながら
気が付けば周りにはだれもいなくなっている
わりきれない出来事も時とともにうすれていき
喜びも怒りもとても近いものに見えてくる
季節が過ぎていくときとてつもなく巨大な足跡が残される
いつまでも生きることができそうに思えてくる
だが突風が花びらを吹き散らし
雨が景色を濡らしてしまうのを目の当たりにして
どんなことが起きてもふしぎではないことを再認識する
微細な生体に認められた変異が致命的になるかもしれない
不吉な思いを振り払うように首をふって
せめてつつじの花までは円滑に咲いてほしいと望む
未来がやってくる方向に視線を向けてみたいような気がする
あるいはそれは全方位からやってくるのかもしれないから
ぶらぶらと歩いていくしかないのかもしれない




by nambara14 | 2017-04-06 23:35 | 新作詩歌(平成29年) | Comments(0)

A


   A


あ と思ったとき

あ という字のかたちが頭に浮かび

あ という口のかたちになり

あ という声が生まれる


ひとつの文字が

別の文字とつながって

あらたな音が生まれ

あらたな意味が生まれる


安心してはいけない

冠詞のない言語は

単数と複数の区別をしない

定冠詞も定着しづらい


A えーとですねえ

AH ああそういえば

Aは AIUEOに出会うと 

AN に化けたりして


a 小さくなったり

and つなげたり

ask 問いかけたり

answer 答えたり


A a あ

A と思ったとき

えー という口のかたちになり

えー という声が生まれる


A そうだ

a 違った

あ おわりだ

The End


by nambara14 | 2017-03-24 16:16 | 新作詩歌(平成29年) | Comments(0)

K

  

  K


軽薄にも告ってしまった

決して嘘ではなかったが

計算づくというのではなかった

軽蔑のまなざしは痛かった


蹴躓いた手始めに

毛嫌いされることもあれこれやった

警察にも呼び出されて

刑務所にも厄介になった


欠点だらけでも

けっぱって生きていかなきゃならないから

権柄づくでも

経済はやりくりしてきた


結論はどうせ出ないから

経過措置を繰り返して

警告も無視して

閨房でもしくじってばかりいる


by nambara14 | 2017-03-14 20:29 | 新作詩歌(平成29年) | Comments(0)

Y

  Y


ワイオミング州を舞台にした西部劇

猥褻なシーンだけ覚えているが

歪曲の多いストーリーの中では

ワイフさえナイフを持って襲ってきそうだ


わいはなにもしとらへんで

ワイキキのビーチで寝ころんでいただけ

賄賂をもらって高跳びはしたが

ワイズマンには程遠い


沸いてきたヤカンの湯のように

わいわい賑やかな騒ぎの中で

矮小化される犯罪の事実を

ワインの泡に溶け込ます


ワイド画面で見ているうちに

ワイルドな本能が目覚めて

ワイヤーを張り巡らせ

Y字パチンコを撃ちまくる


by nambara14 | 2017-03-11 10:44 | 新作詩歌(平成29年) | Comments(0)

T


T


カーナビの言うとおり走ったら袋小路
引き返そうと思ったら衝突
救急車で運ばれてT字帯
庭先には丁子の木
丁寧に扱われても痛い

それでも歩けと言われて歩けばT字路
丁々発止を避けて手早く曲がる
足元がふらついて転倒
丁半の目もめまぐるしく
迷い込んだ一丁目無番地


by nambara14 | 2017-03-09 11:29 | 新作詩歌(平成29年) | Comments(0)