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カテゴリ:新作詩歌(平成23年)( 70 )

気晴らし


    気晴らし


すばやく三度振り返り 
愛するだれかを捜し求めるように
間もなく到着する日差しの中で
蘇った者の早朝に

やっとそのことを思い出し
そんなふうに投げ捨てられたみたいに 
過去からの突然の稲光が
現在の諸相のど真ん中を射当てた 

過剰な光が顔を照らし
暗い影も無分別に顔を翳らせる
その件を確かめようはなく

獲得した多くの物の周りを時が過ぎ行き
無慈悲にそれらの中へ貫通し
一つを除いてすべてを破壊する


by nambara14 | 2011-07-16 15:28 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)

気晴らし


      Pastime                           気晴らし


Looking back three times quickly         すばやく三度振り返り 
As if searching for someone beloved     愛するだれかを捜し求めるように
In the sunshine to arrive shorly         間もなく到着する日差しの中で
In the early morning of the revived     蘇った者の早朝に

Remembering the fact at last        やっとそのことを思い出し
As if thrown away by that means      そんなふうに投げ捨てられたみたいに 
The sudden lightning from the past     過去からの突然の稲光が
Struck the center of the present scenes   現在の諸相のど真ん中を射当てた 

Too much light is cast upon the face     過剰な光が顔を照らし
So is too dark shadow heedlessly     暗い影も無分別に顔を翳らせる
No way making sure of that case     その件を確かめようはなく

Time goes around many substances won  獲得した多くの物の周りを時が過ぎ行き
Penetrating into them mercilessly      無慈悲にそれらの中へ貫通し
Destroying almost everything but one    一つを除いてすべてを破壊する






by nambara14 | 2011-07-16 13:05 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)

Pastime


Pastime

Looking back three times quickly
As if searching for someone beloved
In the sunshine to arrive shorly
In the early morning of the revived

Remembering the fact at last
As if thrown away by that means
The sudden lightning from the past
Struck the center of the present scenes

Too much light is cast upon the face
So is too dark shadow heedlessly
No way making sure of that case

Time goes around many substances won
Penetrating into them mercilessly
Destroying almost everything but one






by nambara14 | 2011-07-15 23:10 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)

五音


      五 音

あい してる

 かき つける

   さそい あう

     たるを しる

       なつかしい

         はらはらと

           まごごろを

             やわらかに

               らくてんか

                 わたしたち  


by nambara14 | 2011-07-15 14:01 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)

一字


       一 字

☐   あなたの最も好きな字は何ですか?
    ☐の中に、その字を書いてください。


by nambara14 | 2011-07-14 13:13 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)

一行詩


      一行詩


ここからはじまって ずっと行く

球面なら ずっと行けば戻ってしまう

直線上をずっと行くとすれば ずっと行く

壁にぶつかれば突き抜けるか

あるいは 壁面を伝って迂回する 

すでに滅びた者からの意識が

ずっと行く

与えられた関数どおりに

ずっと行く

まっすぐか

曲がるか

こんがらかるか

おかまいなしに

ずっと

ずっと行く


by nambara14 | 2011-07-13 13:18 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)

七夕


      七 夕


24時間 365日 働きづめだが
借金だけがたまってる

おれの了解も無く 返済を迫る
債権譲り受け人 自己破産で逆襲だ

汚い床で眠りこけ のっそり起きては
その日ぐらしで 短冊も書き忘れた

釣った魚は でっかいぞ
天の川へ放してやれ わっはっは


by nambara14 | 2011-07-10 16:00 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)

伴奏


      伴 奏


ひとりで 生まれて 五人の女房
四人と別れて 十人の子供
遂に一人身 孫二十人
今度の相手は 手ごわいぞ

ふたりで暮らして 一つのお家
引越し回数 十八回
たまには外にも 家を持ち
三角関係 こじれて多角

みんなおいしい心があって
だれも抱きたいからだがあった
嬉し涙は十六トン くやし涙は十八トン

あれは三百万 そっちは三十万
こっちは三万 古ぼけた楽譜が
演奏されないまま埋もれている 
 






by nambara14 | 2011-07-09 16:55 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)

トンネル


       トンネル


長さの わからない トンネルだと 思って 目をつぶる

窓に映る 外は内 乗客は いない

すぼめる筋肉 くりかえせば 手すりがつかめない

だれかが 呼びかけていると 思い込む 


by nambara14 | 2011-07-07 09:50 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)

レイヤー


     レイヤー



焼きたての 三枚肉を 薄くはがす
ゆで卵の皮を つるりと剥く
沸かしたミルクの表面に浮かぶ薄皮
くりぬかれた食パンの耳が好物

寝る前にお肌のパック
確執を捨てきれない隣人
カラスに食い破られた生ごみの袋
腫瘍をはがすゴッドハンド

散らかした過去を拾い集めて
アルバムに整理したいという思いが
毎晩見る夢の層を深くする

捨てたはずの書類が引き出しからこぼれる
やりなおしだ 
元に戻したい時点が決まらない


by nambara14 | 2011-07-05 11:37 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)