カテゴリ:未刊詩集「はつ恋」( 1 )

はつ恋



未刊詩集「はつ恋」(20代に書いた短い詩を13篇収めた小詩集)よりの抜粋です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   はつ恋


彼女は ことさら
彼の肩にもたれて

“どこかへ つれてって
どこでもいいから いっぱい
つれてって “

彼は 彼女の肩を抱き
手をとって すこし考える
やがて ひとつのひらめきが
ふたりの顔を 明るくする

“さあ 行こう”

そのとき
見知らぬ 河原に
はえだした つくしんぼ
少しも ゆれない
川に捨てられた赤ん坊が
泣いて流れてゆく

はじめて
それは いながらにして
まるで 夢のように
彼女は
はじめてのことに 顔を赤くする


f0037553_1472073.jpg
[PR]
by nambara14 | 2007-06-23 22:27 | 未刊詩集「はつ恋」 | Comments(0)