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2010年 01月 22日 ( 1 )

憑依



      憑 依


地平線を駆ける駿馬を見る
砂塵に隠れては現れ かすんでは遠ざかる
見るものは足場を忘れて
視力の限界線上を追いかける

走っているのはだれかの幻覚だろうか
見るものは脳神経の見る夢だろうか
静かなひずめの通奏低音だけが
拍子をつけたギャロップに付き添う

何者かの生まれ変わりとして走り出し
また生まれ変わって空を飛び始めたイヌワシは
ゆっくりと頭上に円を描いている

地底より光速で発射された矢は
いくぶん重力で曲げられた軌道を
新たな憑き物に向かって飛びはじめる


by nambara14 | 2010-01-22 14:13 | 新作詩歌(平成22年発表) | Comments(0)