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八月の終り=詩



    八月の終り

 
 猛暑日や熱帯夜が続いて
 すっかりバテてしまった日々も
 いつのまにかお盆が来て
 立秋などという言葉を目にすると

 焼けるような空気もすこしゆるんで
 わずかなすきまから風が吹き出すようだ
 ことしの夏はとてもつらいことがあった
 みんなで顔を見合わせては泣いた

 月が変わることでなにかが変わるといい
 ちょうど自分が慣れない土地を歩いていたとき
 同じ時間の中でなにかが壊れたのだった

 振り返れば幼い頃近くの川へ遊びに行った
 空はやけに青くて広くて遠かった
 いま なぜか 例年にない豪雨が降りしきる
 


by nambara14 | 2008-08-29 21:17 | 新作詩歌(平成20年発表) | Comments(0)