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宴の後



     わけもなく・・・


桜が咲く前から 心は騒ぎ 足はうごめき
視線は泳ぎ 手は所在なげで 空気は乱れた
桜前線の北上のニュースが流れるごとに
食い入るようにテレビの画面を見つめた

花びらが ひとつふたつ開くと それがまた
わくわくする胸の思いに 拍車をかけた
とある神社の標本木に五、六枚の花びらが咲けば
とあるお役所により桜の開花宣言がなされる 

ことしは早めに咲いて あとからの雨風にも負けずに
一週間以上も見ごろが続いた なんども花の具合を見定めた
ひとびととの間でも とにかく桜の話で持ちきりだった

いま染井吉野は終わり 枝垂桜が咲き 八重桜がほころびはじめる
あの驚くべき喧騒と熱情は なぜか 遠い過去のように見えてくる 
そして 上気したはずの自分の顔を花からそむけたいような気がしてくる・・・




by nambara14 | 2008-04-07 13:28 | 新作詩歌(平成20年発表) | Comments(0)