練習曲


 当てもなく 最果てへ 向かう途中の
 とある駅から 乗り換えて この列車で
 行けるところまで 行っちゃえ 行っちゃれ
 独り言 つぶやくほどに 遠ざかる 故郷
 まいっさ 地図のない 予定表のない
 金も 力もない 時間だけある 身の上
 思い出に耽るのはいけなくて せっせと
 あたらしい出来事にぶちあたれ れれって
 奇妙な動物や植物に出会って 転んで
 痛くってさ 腹が減っても 食い物はなくて
 水飲み場だけは探し出しては ごくりって
 うるおす喉も 生きた心地よ ぽつねんと
 たたずむ街外れって かすんで 千切れて
 はて このさき ばったり 行き当たって 
 ぶち当たって わあって わめきちらして
 なんにも展望ってのがなくって さて

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by nambara14 | 2016-06-03 13:44 | 新作詩歌(平成28年) | Comments(0)