575系短詩

 
    575系


淡々と 死刑を告げる 口唇筋

抗弁は 難聴の振り 聞き流す

逆光の わが狼狽は 閉ざされて

露と落ち 露と消えにし 夢の跡

生き延びて 一花咲かす 日もあらむ

打ち振れば 花咲かじじい 飛び回る

乱高下 知らぬか梅の 花付けて

インフルの 収まりて見る 地平線

茫然と 立ちすくみつつ 策を練る 

アララッカン マラカッポン サラパックン

嫌いでも 憎まないでね 坊主袈裟

媒介も 問答無用 駆除すっ蚊

不倶戴天 ふぐさしでやる 敵味方

変則の 季節を歩む 二本足

絶滅の 半分までは 生き延びて

赤涙を 拭って蹴るは 缶コーヒー

抱き合って 溶着しても 逃げ切れず

韜晦を 愛で包んで 贈ります

殴って来い 殴ってこいよ ろくでなし

もう一発 あるいは二発 叩き込め

へなちょこりん やわなパンチは 効かん坊

打ち砕く 巌のごとく 崩れおつ

崩れては 積もり積もって 岩となる

岩場より 水のしみ出る 裂け目あり

流れては 涸れては流れ 川は行く

流されて 抜き手も切れず もがきいる

浅瀬とは 思いがけない 足がかり

諧謔も 嗜虐も偽薬 気の薬

吐き出して 吸わねば苦し 一気圧

影となり 光となって 打ち尽くす

轟音も 慣れりゃたとえば 蚊のぶんぶん

ノミだって たくましくなる どくとりん

激辛を 超苦(にが)にかけ しびれ舌



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by nambara14 | 2016-03-20 00:07 | 五七五系短詩 | Comments(0)