転調


春めいた芝生にシートを展張して
いなり寿司とのりまきとペットボトルの
ランチを食べようと ひとり出かけてきた
今 太陽は天頂にさしかかり
うつむき加減の顔を思い切り上に向ける
心に流れていたざわめきが次第に収まり
不意に空腹を感じて いなり寿司にかじりつく
子供を遊ばせている若い母親たちの中で
ひとり寝そべって空を見上げているうちに
だんだん眠くなってくる
どこかから明るいメロディーが聞こえてくる
ほとんど短調ばかりで満たされている
自分と自分をとりまく世界のくらしのなかで
つかの間のまどろみにひたる


[PR]
by nambara14 | 2016-03-05 12:31 | 新作詩歌(平成28年) | Comments(0)