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リスク


エレベーターに乗り合わせた女子中学生のリュックに結びつけられていたマスコットには尖った飾りがついていた
混み合ってきたときその女子中学生のマスコットがこちらの手をかすめその瞬間痛みが走った
なにかを言おうと思ったがなにも言えないままドアが開いて女子中学生は降りていった
冷静に手を見てみるとうっすらと血がにじんでいた
さっきもっとはっきりとクレームをつけておけばよかったのだろうか?
ぼんやり考えているとかかとになにかが当たって痛みが走った
振り向くとキャリーバッグを引いた老人がのろのろと歩いていた
もっとまわりに注意をして歩くようにと言おうとしたが言葉が出なかった
帰る道道『こらっみんなひとに迷惑をかけないように注意しろ』とつぶやきながら歩いていると
正面から中年女性の乗った自転車が猛然と走ってきてあやうく身をかわしたがもんどりうって転んでしまった
腕を擦りむいて腰を打って体をひねって 痛みをこらえてようやく立ち上がった時には
自転車の姿はなかった
『ばかやろう』と小さく叫んでみたがショックの大きさでめまいがしてきた
もうろうとした意識のまま家へと向かったが
無事に家に着けるかどうか不安を拭えなかった
無限に遠い道を歩いているような気がした




by nambara14 | 2015-08-15 10:53 | 新作詩歌(平成27年) | Comments(0)