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徒手空拳


わたしはなにも持たずに歩いている
Tシャツとショートパンツとサンダル姿で
ペットボトルからときどき水を飲むだけで
それなのに歩くにつれ体がだんだん重たくなってきた
体重が増えるはずがないから
重力が大きくなったのだろうか?
それとも見えないなにかがとりついたのだろうか?
あるいは憂いや患いが重たい固まりになったのだろうか?
無理をして走り出す
すべてを振り切るために全速力で走る
目の前に突然大きな崖があらわれて激突した体が宙を舞う
何度も激しくバウンドしてなにがなんだかわからなくなる
しばらくして気が付くと木の枝に引っかかっている
思わず「トシュクウケン」とつぶやくと体がふわりと地上に落下する
立ち上がろうとするがすぐには立ち上がれない
余分なものはすべてそぎ落としたいと心で念じてみるが
いったいどうなっているのか確かめようもない
ダメージが見えてくるまで少しの間様子を見るしかなさそうだ



by nambara14 | 2015-07-10 13:38 | 新作詩歌(平成27年) | Comments(0)