人気ブログランキング |

ふうっ


詩集「思い出せない日の翌日」から、冒頭の詩をご紹介します。

                  *


    ふうっ      

ふうっ
隣からも ふうっ
顔さえ知らない

町外れで ふうっ
野原を過ぎて
山道で ふうっ
丘の上から
港が見える
大型船は
南半球へ向かう

急に曇ってきて
今にも雨が降りそうだ
わき目も振らず
下り始める

気がつけば 月
星も見える
こんなにたくさん
夜空に輝いている

瞬いて ふっ
流れて ふっ
この方向を
じっと見ることは
過去を見ることなんだね

視線が届くはずの頃には
どこにいるんだろうね



by nambara14 | 2015-03-27 14:37 | 詩集「思い出せない日の翌日」 | Comments(0)