ツーリズム

手ぶらで 徒歩で 行けるところまで行く
そのあとのことは なにも考えず
いま歩いていることに満ち足りて
口笛を吹き 景色を眺め ときどき口を漱ぐ

一隻のボートで行けるところまで行く
時化た海で転覆しそうになったり
飲み水さえなくなることがあっても
延々と白い航跡を描きながら

いつか光速で移動できるようになるかもしれないが
とんでもなく遠いところを想像しても
行き着くことのできる旅程表は作れそうもない

大きな砂漠に残骸のようなものが連なっている
キャラバンがその上を通るとそれらは砂に埋もれる
やがて一基の探査機が不時着し乗組員が上陸する
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by nambara14 | 2014-01-30 14:22 | 新作詩歌(平成26年) | Comments(0)