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気晴らし


    気晴らし


すばやく三度振り返り 
愛するだれかを捜し求めるように
間もなく到着する日差しの中で
蘇った者の早朝に

やっとそのことを思い出し
そんなふうに投げ捨てられたみたいに 
過去からの突然の稲光が
現在の諸相のど真ん中を射当てた 

過剰な光が顔を照らし
暗い影も無分別に顔を翳らせる
その件を確かめようはなく

獲得した多くの物の周りを時が過ぎ行き
無慈悲にそれらの中へ貫通し
一つを除いてすべてを破壊する


by nambara14 | 2011-07-16 15:28 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)