人気ブログランキング |

詩集「インサイド・アウト」について(感想等)(その2)



 【以下、小生あてに頂いたメール、手紙、はがき等からその概要を紹介します。
 ご紹介した内容については小生の責任において問題のないように編集したつもりですが、
 もしなにか修正すべき箇所等お気づきの点があれば小生あてにお知らせくだされば幸いです】


 (川村龍俊)  冒頭からソネットが続く品格の高さ、
          ときどき脅かすように挿入される破壊や
          血の匂いのする言葉、
          そして「氷河」「水の約束」「夕日」といった
          絶品の数々。
          最後に置かれた「生き続ける」が、此度の
          大震災と今も続く原発被害を先取りしたか
          のように読めること一つとっても、あと何年
          経ってもきっとまた読み返す日が
          来ることを信じずにはいられません。
          この詩集は宝物です。

(指田 一)   日常生活におけるごく普通のと定義するの
          はむつかしいいや無理だろうと思う。
          考えない訳ではないのですが、考える
          そばから違う違うと否定してやめてしまいます。
           ですが、詩集「インサイド・アウト」はぼくの
          日常に実に重なってもいます。

           「生きる目標」:なんかそのままです。
           「ヤドカリ」:弁当箱を落としてしまう、
                  いいなあと思います。

(三井喬子)  どうも3月11日過ぎから、比喩で無く言葉が不自由になってしまって、困っています。 一過性のものでしょうし、大分回復してきたのではないかと思っていますが。 「この詩集が読者にとってもいくばくかこころを慰めるものになりえたら幸いである」というのは、一面便宜的な言葉であることは承知していますが、わたしは読んでいて南原さんに見捨てられたという寂しい感覚に陥りました。扇情的な言葉がお好きでないのはわかっています。でも大事なところでくるっと背をむけられてしまったような…。知的な操作があるような…。まあ、泣きごとでしょうか。素直に読むととても素直な詩ですから、発刊された時期が悪かったかと思います。4月1日前後に詩集にしろ詩誌にしろ出された方は被害を受けたということですね。 いただいてからあまりに時間がたってしまいましたから、とりあえず拝受の御礼と受けた印象をお伝えします。ごめんなさいね、きちんと読めなくて。

(大石聡美)  悲しくて、切なくて、淋しくて、でも素敵な
          作品たちですね。


(桐田真輔) 

  日常に体験するさまざまな事象や心象を、
柔軟なスタンスで詩の言葉でかきとめることに、
広く持続的な関心を持たれていることが伝わってきました。

 ピアニシモ、試みの五感、ソフトタッチ、ハードタッチ、
といった作品には、五感を通して感じる
さまざまな感触の微妙な差異を言葉に定着してみるという、
方法的な試みが感じられて、興味深かったです。

 地震と原発事故以来、なにか日常の空気が
変わってしまった感じですね。
どうぞご自愛を。

(高岡 力)  御貴書の言葉は、指圧の様に解して
         くれて、平静のままの心持ちで、世界に
         入って行く事ができ、此方に言葉達が
         浸み込んできて、情を感覚しながらも、
         とても楽しい時間を持つ事ができました。 

(日原正彦)  即物的なまなざしによる批評性
          (インサイド)が、
         ロマンティックな、あるいは、メタフィジカル
         なものへの一種の昇華願望(アウト)となって
         解消されていこうとするところに抒情性の匂い
         をかぎ分けることができます。
           
           「言葉じゃなくて」「淋しさの手前で」「氷河」
           「裸の壁」「試みの五感」「花火」「白鳥の歌」
           「水の約束」「影」「アングル」「夕日」
           「ぺんぺん草」「生き続ける」
           など特にいいと思いました。    
       
 
  
           
(嵯峨恵子)   現代を生きる普通の人たちの心情が
          ストレートに描かれていると思いました。
          読みやすい共感を受ける詩だと感じます。
          あまり詩を読まない人たちにも理解され
          やすいでしょう。 


(宮越妙子)    まさに等身大の詩集、深く敬服し、
          感じ入っています。精力的な、しんしゅな
          エネルギーにも、脱帽です。

           (注)宮越さんから頂いた最初のはがきが
            最後のはがきになってしまいました。
            平成23年5月18日永眠。
            ご冥福をお祈り申し上げます。


(坂多瑩子)   等身大の抒情詩篇という言葉、読み終えて
          納得しました。
           「氷河」「裸の壁」「斜線」「花見」「秋の忘れ物」
           「ぺんぺん草」「生き続ける」
           などが特に好きでした。

           ”人は生き続けて
            手のひらに光を発見する”
          
           まさに今、この時に必要とされてる言葉だと
           痛感しました。 


(阿部日奈子)  まず、なにか影が射しているような夏の詩、
          「言葉じゃなくて」「八月の終わり」に惹かれました。
            そうして拝読してゆくと、決して明るいばかりの
          内容ではなく、迷いや困惑が詠われた詩も多いの
          ですが、その詩にも控えめな温かみがあって、
          それが心に染み入るようでした。
          
            後半、「影」からあとに、好きな詩がたくさん
          あります。「影」「アングル」「天気図」「四次元」
          「生きる目標」「ぺんぺん草」「生き続ける」。

            強いようで弱い、弱いようで強い、(見えない
          けれども鋭い線)のような私たちの人生が、
          そこはかとなく浮かび上がってきます。
            私たちの日常は、それと知らずにする綱渡りか
           もしれないと思ったりいたしました。
            でも、人間の、その能天気が愛おしい!
          そう思える『インサイド・アウト』でした。

(川島 完)    いわば日本的体質のソネットは、現代の体温を
          もっともよく把握しているのかもしれません。
           それは、私にとって共鳴とは別の、血の波長が
          合っている感じがして、嬉しかったですね。

(金井雄二)   ストレートに書かれた作品が多く共感いたしました。

(海埜今日子)  私たちをとりまくモノたち、そして景色たち、花たち、
           トリたち彼らとの関わりによって私たちは生かされて
           いるのだとあらためて詩のことばたちが他角的に
           時には五感に語りかけてくれるように
           伝えて下さるのが心地良かったです。
 
(紀の﨑 茜)   全体を通して質の良い知性を感じます。そして
           漱石の言うが如く、感情に裏打ちされていて、
           正に生の人間の姿が見えてきます。

            「生き続ける」、感動をもって拝見しました。

(大橋英人)    読んでいて肩肘はらず、リラックスした気持ち
           で安らぎました。
           でも、前詩集「タイムマシン幻想」が非常に面白
           かったので、今でもそのインパクトが強烈に
           残っています。


(竹内敏喜)    感性の生き生きした動きを感じました。
            とにかく書いている本人が楽しんでいる様子が
            伝わってくることに、他の詩人にはない清清しさ
            を思います。
            個人的には「ソフトタッチ」を非常におもしろくて、
           それでいて形のある作品だと何度も目を通して
           おりました。
            ソフトであることで神経が張りつめており、
           常に対象の切り取り方が巧みです。とりわけ前半は
           内容豊かで色気もあざやかで、学ぶことが多く
           あります。
           「ハードタッチ」は比べるとやはり大げさになっている
           気がしました。
           本来、崩れることのない作者でしょうから、
           それ以上に読者サービスをするといささか言葉が多く
           なるのかもしれません。
           その意味では今回の詩集のソネット風のまとめは
           いい印象でした。 

(田中健太郎)   どれも読みやすく、共感できる作品ばかりでした。
            「裸の壁」は、まるでテレビゲームのように見える
           現代の戦争を渦中の傷病兵のまなざしからとらえた
           作品で強い印象が残りました。
            「ぺんぺん草」では、無限と永遠の間でのいねむり、
             人間の生の深い一面であると思いました。
            「ピアニシモ」のささやきの快感、
            「花火」の描写の面白さ・・・
            さまざまに楽しませていただきました。

( 福原恒雄)   人間の諸相をとらえてありようや生命力に
          寄り添って表現されている抒情に十分
          ひきつけられて読了致しました。
          
          「生き続ける」の終連終行
          「なにもできなくなっても
          人は生き続けて
          手のひらに光を発見する」は、
          詩を書く者自身の位置で、構えでしてこそ、
          傍観でなく被災被曝の人に添えると思いました。

(田中眞由美) 毎回様々な手法に挑戦するそのエネルギーに
          祝杯をあげます。
           そして、南原さんの内に未だに生きるロマンチスト
          の少年に出逢いました。
           「八月の終り」「美しい秋」「エレジー」
           「エイプリル・フール」「水の約束」「天気図」など、
          とても懐しい感情に誘われます。
           でも、私はやっぱり、社会的な詩が好きです。
          このタイトルポエムでもあるような「ソフトタッチ」
          「裸の壁」「試みの五感」「セレクション」「四次元」
          「ぺんぺん草」など。
           両方が南原さんだと再認識して。

(小島きみ子) 「タイムマシン幻想」購入して読みました。
         科学者かと思いました。
         そのあとで、新・詩集「インサイド・アウト」
         読みました。
         愉快な詩集でした。
         「エイプリル・フール」好きでした。

(弘井 正) 沢山のスタイルを持っているし
いろんなことができてしまうのは、へそ曲がりに言えば
ひとつひとつの作品が薄まってしまうのではないでしょうか
修辞の大事さをいつも言われる南原さんですが
僕は、そこで躓いてしまっているようです

今回より前回が好きです
アイデアがあって長く物語風に書いてあってユーモアがあって
という南原作品が好きです

今回、好きだったのは
秋の忘れ物
夕日
生きる目標
生き続ける
などです

それと最近、ひどくなっているのですが
詩を読んでも言葉が頭からすぐ消えてしまいます
僕が最近、音の生徒になっているのは
そのせいかもしれません
詩集の批評なんてますます出来なくなりました
悲しいことだけど、この老化と付き合います

といっても
今年また、中国語への挑戦を再開しました
音がとっても面白い!!
南原さんの外国語好き、勉強好きには
とってもかないませんが 〔;・Д・〕

ますます
お元気で!!


(南川優子)  今回の作品は、今までの作品と比べて
         表現にひき締まるものを感じました。
          ブログに短い詩をずっと書いていらっ
         しゃる日々の努力がこの詩集に結実されて
         いると思いました。
          
        「試みの五感」:最後の「意識のない人に・・・」
           にたどりついたときの突然の悲しみは、
           見事な書き方だと思います。

        「ソフトタッチ」と「ハードタッチ」もそうですが、
         触感を含め、五感に強い関心をお持ちの
         ようですね。
          
        「メタモルフォーシス」は、残虐なシーンから始まり
         ますが、人々に慈愛を施すようでもあり、
         不思議な作品です。

          「ドッキリカメラ」は、ふふっと笑ってしまい
                      ました。
          「水の約束」も謎めいていて、いいですね。

          「アイデンティティ」は、自分の身を
                振り返って、ぎくっとする作品です。
          「セレクション」は、ジャガイモが人格化され
           ていて、おもしろいなと思いました。
          「生き続ける」は、歴史上の発見と普通の
           人々の生活の関わり方と、最後には希望
           のようなものを感じました。

          全体的に、目に見えない過去や現在が
         ふとした瞬間に自分に迫ってくる感覚に
         おそわれました。
          と同時に、今まで頂いた詩集の中で、
         南原さんのお心の中がいちばん見えるような
         作品群だったと思います。

          これからも楽しみにしています。


 (星 善博)

  詩集全体を通して、自由闊達に言葉を操る作者の「勢い」と「繊細さ」を感得致しました。
一見、饒舌なようにも思えますが、実際は最も肝心な「対象」は表現せず、作品の「裏側」に
隠しておく、そんな手法を勝手に読み取りました。また、この世には、触れたくても触れられぬ
もの、言いたくても言い切れないものが存在する、それらを意識したうえにこの詩集が成り立
っているのだとも感じました。そうした意味では、「試みの五感」が記憶に残っております。  

(斎藤恵子)

 好きな詩篇がいくつもありました。
 「水の約束」 目を開けたら少女はいなくなる・・・禁忌を感じさせます。
 「アイデンティティ」 息を引き取るまでは自分が自分であり続けるはずなのに・・・
  というところが好きです。
 「天気図」 今はいない男の墓をぬらしたところ、
 「夕日」 の幻のような光景が心に残りました。


(小網恵子)

 日常から書きおこした感情を丁寧に描かれていて冷静さを感じました。
 「花見」「花火」「生き続ける」など印象的な御作品も多いと思います。
 感情のもう一歩奥まで踏みこんでもいいかなと思うものもありました。

(金子鉄夫)

 本屋で立ち読みした際、あまりに面白くて購入させてもらい
 読ませてもらっています。
            






          
          
          
          
           
           



by nambara14 | 2011-06-29 21:54 | 詩集「インサイド・アウト」 | Comments(0)