外出


       外 出


もうずいぶん 電車に乗っていない
時間が演じられない
よそよそしさの中で 移り行く景色は
交代する ひとびとはぎこちなく
断片を集めて こしらえる
のどもとに 突きつける
十年前の 記憶が 更新される
すりかえられる
いっさいの資料は 処分される
音波が 無造作にやってくる
オーロラではないか
この道を歩いていく足は
思い出せない



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by nambara14 | 2011-04-27 20:21 | 新作詩歌(平成23年) | Comments(0)