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罪科



       罪 科


あらがう自分の手足のねじれとつっぱり
くりかえし肩をつかみ腕を引くものがある
うすぐらいので目をこらしても姿は見えない
気がとおくなっていっそ引く力に身を預けようと思うが
はっと気がつくとはげしく抵抗する自分の体がある

ほとんど無限の小競り合いが続いて
そろそろあきらめの気持ちが芽生えはじめたころ
ふいにからだの中心に触れてきたやわらかなものがある
虚をつかれていっさいのあらがう意欲を失い
包みこまれるのに身を任せてしまった

しびれるような感覚にひたったまま
夢うつつの狭間を漂った
記憶にはないがなつかしい感情が
代わる代わる波のように押し寄せ
あまりの心地よさに息がとまるかと思われた

いまや涅槃図にはいりこんだと思われたとき
ぐいと胸ぐらをつかまれたような気がした
冷たくて広い部屋の中に立たされて
即刻罪名が告げられたようだ
鞭打たれるような耐え切れぬ痛みが襲ってきた


by nambara14 | 2010-12-09 14:01 | 新作詩歌(平成22年発表) | Comments(0)