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男の仕事



    男の仕事


落魄の葉隠れに亡霊が立つとも
目もくれず髪型と容姿のくずれを気にして
霧氷と呼びかける内在律に耳を傾ける
薄氷を踏んではたたらを踏み
厚顔無恥の器官をひた隠して
いざと言うときには伸縮自在の魔術を披露する
八方に敵の気配あれば抜け行く術法おさおさ怠りなく
嵐の前に支度は済ませて飄々と柳腰の女をからかう
風に乗せて流行歌をくちずさみ辛口の吟醸酒をひっかける
時にあらず時にあらず
ふつふつとこみ上げてくる地獄を押さえつけ
竜巻を予感してひと走りする
疾風の心臓 怒涛の肺腑
血なまぐさい時間の濁流をよけきれず
汚れた顔を覆い傷ついた足腰を引きずる
颯爽と行かねばならぬとつおいつ
ついに果たしえなかった果たし状の叩きつけ
不完全燃焼の燃えカスをそこいらに残して
まだまだと嘯く猿のごとき声高の雄叫び
衰弱する地平のどこからともなく火が燃え広がる
叱咤する抽象の鞭 そそのかす焦燥の熱波
瀟洒な矜持を纏える限りは勇士を気取りながら
うすっぺらな咳払いでなんとか凌ごうとしている


by nambara14 | 2009-12-29 20:22 | 新作詩歌(平成21年発表) | Comments(0)