アイデンティティ=詩
2009年 04月 22日アイデンティティ
行方不明になった男
身寄りはないが 明るい表情をしていた
なにで生計を立てていたのか
なんという名前だったのか定かではない
どんなに大きな顔でのさばろうと
物陰でひっそり過ごそうと
息を引き取るまでは
自分は自分であり続ける
男が帰ってくる
半裸で しわだらけの顔で
記憶を失ったまま
たしかに
「自分」が帰ってきた
だれも確かめることはできなかったが
by nambara14
| 2009-04-22 16:08
| 新作詩歌(平成21年発表)
|
Comments(0)