{きままな詩歌と小説の森}

へようこそ! 
    


「現代性」にこだわった詩歌と小説の世界をお楽しみください!



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# by nambara14 | 2018-12-31 23:59 | プロフィール | Comments(0)


ソネット 30


          W.シェークスピア


甘美な沈黙の思いに向けて

過去を思い起こす時

わたしは求めてきた多くのものが手に入らなかったことを嘆く

そしてわたしの浪費された貴重な時間を古い悲しみによって新たに嘆き悲しむ

そうすれば終わりのない死の夜に隠されたたいせつな友人たちのために

滅多に流したこともない涙を目に溢れさせることができるだろうか?

そして愛が長い時間をかけて帳消しにした悲しみを新たに嘆き

消え失せた多くの悲しい光景という犠牲を悼むことができるだろうか?

そうすればわたしは過ぎ去った悲しみを嘆き悲しむことができ

すでに哀悼の意を表された哀悼の悲しい収支を

悲しみごとに重々しく集計することができるだろうか?

あたかも支払っていないかのように新たに哀悼を支払うというように

だがわが友よ、しばしの間あなたのことを思えば

あらゆる損失は補償され悲しみは終わるのだ。


Sonnet XXX


       W. Shakespeare


When to thesessions of sweet silent thought

I summon up remembranceof things past,

I sigh the lackof many a thing I sought,

And with oldwoes new wail my dear time's waste:

Then can I drownan eye, unused to flow,

For preciousfriends hid in death's dateless night,

And weep afreshlove's long since cancelled woe,

And moan theexpense of many a vanished sight:

Then can Igrieve at grievances foregone,

And heavily fromwoe to woe tell o'er

The sad accountof fore-bemoaned moan,

Which I new payas if not paid before.

But if the while I think on thee, dear friend,

All losses are restor'd and sorrows end.



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# by nambara14 | 2018-11-12 11:26 | 翻訳詩(シェークスピア) | Comments(0)

秋深し


    秋深し


泣きじゃくる 鬼の子もいる 芒の野

幾重にも 濾しとる敵意 新酒酌む

愛すれば 切なさ募る 秋の暮れ

刈り入れの 後のぼっちの 滑り落つ

俯瞰する 地球は季節 取り交ぜて

雨季乾季 四季の彩る 五大陸

秋の裏 朽ちた表札 掛け替える

秋深し わたしはなにを するひとぞ

なぜかしら 秋に誘われ 徘徊す

銀杏を 踏んでしまった 土踏まず

だれひとり 気づかぬうちに 実は熟し

ひとり行く 笑みを忍ばせ 柿を取る

瞑想と 妄想交互に 芒の原

秋晴れは 語彙の如くに 広がりぬ

憂愁を 振り払っては 葡萄摘む

満月の 光くすしく 魂奪う

倒れても 秋の夕日に 起こされる

うっすらと 菊の香りの 女形

旅行けば 弁当をやる 栗おこわ





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# by nambara14 | 2018-11-10 11:51 | 五七五系短詩 | Comments(0)


ソネット 29


W.シェークスピア


幸運からも人々からも見放されるとき

わたしはただ自分の見捨てられた状況を嘆き悲しむ

そして無益な叫びによって耳の聞こえない天を悩ます

そして自分を見て自分の運命を呪う

より希望に満ちたひとのようでありたいし

容姿にめぐまれたひとあるいは多くの友人にめぐまれたひとのようでありたい

このひとの技能やあのひとの度量を望む

わたしが最も楽しめることによってさえほとんど満たされることはない

そのうえこれらのことを思えばわたし自身が嫌になる

たまたまわたしはあなたのことを考え、次いで自分の状況を思う

夜明けに暗鬱な地上から舞い立ち、天国の門で讃美歌を歌う雲雀のように

なぜならあなたのやさしい愛を思い起こせばわたしは富裕になるので

わたしの状況を王たちと交換することさえ拒むのだ



Sonnet XXIX


       W. Shakespeare


When in disgrace with fortune and men's eyes

I all alone beweep my outcast state,

And trouble deaf heaven with my bootless cries,

And look upon myself, and curse my fate,

Wishing me like to one more rich in hope,

Featured like him, like him with friends possessed,

Desiring this man's art, and that man's scope,

With what I most enjoy contented least;

Yet in these thoughts my self almost despising,

Haply I think on thee, and then my state,

Like to the lark at break of day arising

From sullen earth, sings hymns at heaven's gate;

For thy sweet love remembered such wealth brings

That then I scorn to change my state with kings.



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# by nambara14 | 2018-11-06 19:10 | 翻訳詩(シェークスピア) | Comments(0)


ソネット 28


         W.シェークスピア


わたしが休息という恩恵を得られないとき

わたしはどうやって幸福な状態に戻ることができるだろう?

昼の重圧が夜になっても和らぐことがなく、

昼により夜が、夜によって昼が、重圧をかけ合うのであれば、

昼と夜が、それぞれの統治にとって敵同士であるにもかかわらず、

手を組んでわたしに拷問を加えるということだ、

一方は労苦によって、他方は思い煩いによって、

どんなに遠くまでわたしの労苦は続くのだろうか、

いつまでもあなたから遠く離れてしまって、

わたしは昼を喜ばせるために昼に告げる、あなたが明るいということ、

そして雲が空を覆っているときあなたが昼に恩恵を与えるということを

わたしはまた黒ずんだ顔色の夜を喜ばせるために、

輝く星たちが瞬かないことがあれば、あなたが宵を黄金色に染めるだろうと言う、

だが昼は毎日わたしの悲しみを長引かせ、

夜は毎夜悲しみの長さをより長くするのだ。



Sonnet XXVIII


     W.Shakespeare


How can I then return in happy plight,

That am debarred the benefit of rest?

When day's oppression is not eas'd by night,

But day by night and night by day oppressed,

And each, though enemies to either's reign,

Do in consent shake hands to torture me,

The one by toil, the other to complain

How far I toil, still farther off from thee.

I tell the day, to please him thou art bright,

And dost him grace when clouds do blot the heaven:

So flatter I the swart-complexion'd night,

When sparkling stars twire not thou gild'st the even.

But day doth daily draw my sorrows longer,

And night doth nightly make grief's length seem stronger.



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# by nambara14 | 2018-10-31 19:43 | 翻訳詩(シェークスピア) | Comments(0)

ソネット 27


W.シェークスピア


疲れ切ったわたしはベッドに急いで横たわる

それは旅行きで疲れた体にとって貴重な休息だ

だがわたしの頭の中では別の旅が始まる

体の働きが止まった後に心を働かせて、

わたしのいるはるか遠くから

わたしの思いはあなたへの熱心な巡礼の旅をはじめ

眠たくて垂れさがるわたしの瞼を大きく開かせるが

盲人の見るような闇が見えるだけだ、

だがわたしの想像力に富んだ心の目が

あなたの姿をわたしの盲目の視界に映し出し

その姿はおぞましい夜に吊り下がる宝石のように

暗い夜を美しくし、その老いた顔を新しくする、

ほら、こんなふうに昼は体が働き夜は心が働くので

あなたもわたしも安息など見出すことはない。


Sonnet XXVII


      W.Shakespeare


Weary with toil, I haste me to my bed,

The dear repose for limbs with travel tired;

But then begins a journey in my head

To work my mind, when body's work's expired:

For then my thoughts--from far where I abide--

Intend a zealous pilgrimage to thee,

And keep my drooping eyelids open wide,

Looking on darkness which the blind do see:

Save that my soul's imaginary sight

Presents thy shadow to my sightless view,

Which, like a jewel hung in ghastly night,

Makes black night beauteous, and her old face new.

Lo! thus, by day my limbs, by night my mind,

For thee, and for myself, no quiet find.



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# by nambara14 | 2018-10-23 10:30 | 翻訳詩(シェークスピア) | Comments(0)


ソネット 26


           W.シェークスピア


わが愛の主人よ

あなたの美徳はわたしの臣下としての務めを強く結び付けます

わたしはこの文書を わたしの知性を示すためではなく

わたしの務めを証するためにあなたに送ります、

務めはそれほど重大であり

わたしの知性では言葉も足りないのでその務めを十分に表現することができません

それでもわたしはあなたの優れた想像力が深い思索によって

不明確なわたしの務めを明らかにして下さることを望んでいます、

わたしの所作を導く星が吉相をわたしに恵み深く示し

ずたずたになったわたしの愛に衣をかけて

わたしがやさしく敬われるにふさわしい人間であることを示すまでは、

その時になればわたしはどんなにあなたを愛しているかを誇示してもよいでしょう

それまではあなたがきびしくわたしをチェックするところへ頭を出さないようにしようと思います。



Sonnet XXVI


      W.Shakespeare


Lord of my love,to whom in vassalage

Thy merit hathmy duty strongly knit,

To thee I sendthis written embassage,

To witness duty,not to show my wit:

Duty so great,which wit so poor as mine

May make seembare, in wanting words to show it,

But that I hopesome good conceit of thine

In thy soul'sthought, all naked, will bestow it:

Till whatsoeverstar that guides my moving,

Points on megraciously with fair aspect,

And puts apparelon my tottered loving,

To show meworthy of thy sweet respect:

Then may I dare to boast how I do love thee;

Till then, not show my head where thou maystprove me.



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# by nambara14 | 2018-10-15 14:04 | 翻訳詩(シェークスピア) | Comments(0)


ソネット 25

       

W.シェークスピア


自分の星に恵まれたひとびとには

社会的名誉と高い地位を誇らせておくがいい

そのような幸運とは縁のないわたしは

思いがけない喜びを最も名誉あるものと考えている

貴公子たちのお気に入りの栄誉は美しく葉を広げるが

太陽の下のマリゴールドのように

彼らの誇りもまた彼らとともに葬られるのだ

なぜなら栄光のさなかにある彼らさえしかめ面ひとつで

死を迎えるのだから

戦闘で名を上げた傷だらけの戦士も

一千回の勝利の後のたった一回の敗北によって

英雄伝から完全に消し去られてしまう

そしてその労苦もすべて忘れ去られてしまう

そうして幸せなのは、愛し愛され、

削除することも削除されることもないわたしなのだ


Sonnet XXV


        W. Shakespeare


Let those whoare in favour with their stars

Of public honourand proud titles boast,

Whilst I, whomfortune of such triumph bars

Unlook'd for joyin that I honour most.

Great princes'favourites their fair leaves spread

But as themarigold at the sun's eye,

And inthemselves their pride lies buried,

For at a frownthey in their glory die.

The painfulwarrior famoused for fight,

After a thousandvictories once foiled,

Is from the bookof honour razed quite,

And all the restforgot for which he toiled:

Then happy I, that love and am beloved,

Where I may not remove nor be removed.



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# by nambara14 | 2018-10-10 11:35 | 翻訳詩(シェークスピア) | Comments(0)

十月へ(575系短詩)


十月へ(575系短詩)



垣根とは 譲れない線 金木犀

苦渋にも 恬然として 柿熟す 

噛みしめる 甘酸っぱさは 青林檎

新米の 見て嗅ぎ含み 粒が立つ

凡月を 道連れにして 一人行く

秋風に 語りかければ 友一人

甘い夢 たわわに実る 葡萄園

変幻を 映す秋空 スクリーン

心象を 投げるAI 疑似の秋

無理解は 孤影の意匠 秋日射す

いまなんじ よふかししちゃった あきもせず

さあねよう くいばかりだけど あきらめて

いっしゅんの あきはまじゅつし ゆめのなか

鴉鳴き 秋の夕暮れ 深まりぬ

憂いあり 月も夜空に 顔隠し

日一日 秋色募る 街を行く

秋雨に 濡れる尻尾を 巻いて去る

夏過ぎて 秋冬過ぎて 春過ぎる

夏過ぎて まだ冬来ない 今は秋

夏が来て 秋来て冬来て 春が来る

風に揺れる 芒の原を 彷徨えり

涼しさも 波状になりて 忍び寄る

気が付けば こんな時間か 秋の夜

賢くも 美しくもあれ 収穫期

秋晴れの 山のこだまに 呼びかける

作柄は できぬ采配 神の技

生まれるは 平成終わる 秋のこと

めめしさを 募らせまいぞ 秋の暮れ

薄着して 歩き出したら 秋の風

ああいいな きみのかおりが かぜにのる

轟轟の 一夜明ければ 光来る

倒れしを 起こして思う 暴風雨

眠りにも 風速60メートル 吹き荒れる

内外の 乱れしさまを 嘆くのみ

片付ける 気になれ自分 十月へ

ついに来た 叩きつける 音激し

警報が 鳴って思わず 立ち上がる

避難指示 発令ありとて うろたえる

日は暮れて 暴風雨には 往生す

悪夢さえ 吉兆に変え 月満ちる

長い夜は 夢のトンネル 抜けきれず

血を揺らし 涙を飛ばす 巨台風

おれ自身 台風風速 100メーター

台風の アプリいくつも ダウンロード

台風の 進路予測を 見続ける 

刻々と 台風情報 更新す

サンマ三尾 のかたわらの 刺身買う

尖り来る 鎖骨を覆う 合い上着

遡る 魚眼に映る 紅葉谷

川面には タッチアンドゴー 赤とんぼ

Tシャツで 乗り込むひとの 腕っぷし

台風の 近づく明日に 行事あり

秋が問う 好きな季節は 何ですか

そうだった 今更に知る 去年の秋

切り替えて 冷房暖房 乱気流

割り切れぬ 秋の愁訴も 匙加減

切り分けた ケーキの中に 栗一個

切れ目ない 季節の中に 立ちつくす

わからない 宇宙のなかに 秋がある

とりあえず 晴れの予報に 変わったね

前線が 押し合う中を 徘徊す

雨降って 晴れて曇って 風が吹く

曇りから 小雨秋雨 濡れ前線

冷涼の 気持ちに着せる 合い上着

なにかしら 夢を見ている 秋の午後

ひかえめの 端っこめくる 秋の風

なにもかも 忘れてしまう 秋の暮れ

いつまでも 続く残暑に 切れ目入れ

桃一切れ 梨二切れと 進みけり

何色に 染まるか秋は 走りゆく

龍神の 踊りのごとき タイフーン

花の季語 疎いまんまで 花を食う

枯れかかる おのれのために サンマ焼く

春の夢 一寸の光陰 秋の声

コスモスの 揺れてカメラを 惑わせる

自らを なんと思うか 月明かり


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# by nambara14 | 2018-10-07 00:29 | 五七五系短詩 | Comments(0)

愚生


    愚 生


老年惚け易く 文成り難し

一瞬の幸運 軽んず可からず
未だ覚めず 一等賞受賞の夢 
愕然の誤用 常に修正



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# by nambara14 | 2018-10-05 19:57 | 新作詩歌(平成30年) | Comments(0)