<   2016年 09月 ( 13 )   > この月の画像一覧

点々

ルーペにて 辞書を見る目の かすみいて 遠くを見れば 飛び巡る蝶

流れ落つ 水の冷たさ 花影の 背筋を過ぎる 秋風の音

泥酔の 今朝の目覚めは 雨の後 塵埃流し 晴れ渡る空


[PR]
by nambara14 | 2016-09-30 13:20 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

転々

罵るも 内腑の穢れ 金木犀

揺れる花 沿道くねる 風の跡

秋風の 運びし悔いは 白く散る

葡萄房 没後のための 肖像画

沐浴の 肌に恥じらう 花の影

[PR]
by nambara14 | 2016-09-30 11:34 | 五七五系短詩 | Comments(0)

浮理

デラシネの 子は追われつつ 彷徨いて 孫を捨てては 草の実を蒔く

浮雲の 行方は知らず 瞑目の 曼荼羅弾け ヒアシンス咲く

屠場より 漏れる断末 鉈のごと 断ち切る首は 武骨に跳ねる

[PR]
by nambara14 | 2016-09-29 18:19 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

遊離

叩かれて 叩き返して 切り裂かる

突き立てて 突き返されて 共倒れ

剝がされて 剥がし返して 赤裸 


[PR]
by nambara14 | 2016-09-29 12:47 | 五七五系短詩 | Comments(0)

意味

意味もなく 無意味を辞書で 引いてみる 無暗に増える 語彙の無謀よ

長雨の 日々に鬱屈 びしょぬれの 下着のままで どぶねずみ食う

激辛の 麺をすすれば 涙洟 こする手のひら くしゃみに足りず



[PR]
by nambara14 | 2016-09-28 18:58 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

削り

削られた 空虚を埋める 余る我夢

摩滅して 大過の禍根 有耶無耶に

しょうもない カンナ屑でも 巻いておけ

[PR]
by nambara14 | 2016-09-28 16:41 | 五七五系短詩 | Comments(0)

過去

ギラギラと 眼開いて 刺し抜いて 仕留めた肉の 滴る生血

血に濡れた 手を洗えども ぬぐいえぬ 罪の赤錆 鎧は朽ちて

切り取りし 首をさらせば 竜巻の 亡者の群れに 拉致され果てぬ

[PR]
by nambara14 | 2016-09-27 19:39 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

ゴール


遥かなる 峰を目指して 立ち上がる

メビウスの 迷い道さえ 踏み抜けて

雲越えて 見果てぬ夢を うつつとす  



[PR]
by nambara14 | 2016-09-21 19:50 | 五七五系短詩 | Comments(0)

隙間


隙間風 抜け損なって 吹き溜まる

木漏れ日の 枝葉そよいで 踊る影

こころにも 無用な隙間 あらばこそ



[PR]
by nambara14 | 2016-09-14 16:02 | 五七五系短詩 | Comments(0)

放物線


    放物線



台風が近づく空を見上げると

大量の雲が複雑にねじれて

いかにも物騒な様相で湧き上がっている


夜通し雨風にいたぶられたあとの

晴れた空を見上げると

小型飛行機が飛んでいるのが見える


パラシュートが開くと

ふうわりふうわり 隊員が

手をつないで落下してくる


知られたくない心身の汚れを

長い放物線にそって

ひそかに捨て去るかのように


[PR]
by nambara14 | 2016-09-08 15:25 | 新作詩歌(平成28年) | Comments(0)