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リセット


ご破算で 身辺すべて ちゃらにして 新たな日々を はじめてみたい

身を隠し 逃れ逃れて 行く先に かすかに見える 家々の灯よ

金もなく 力もなくて 老いたれば 幻と見る わが新天地



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by nambara14 | 2016-01-30 20:47 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

幸せ


着ぶくれた乗客
押し競饅頭
電車の揺れで
前に行ったり
後ろに行ったり

間近に顔を近づけて
思わず目が合ってしまうと
お互いが気まずい気持ちになる

あなたはどんなひとですか?
どんなくらしをしているのですか?
無言で問いかけながら
窓の外を見るともなく見やる

もうじき電車は地下に入る
こんなにたいへんな通勤通学に
ずっとたえられるひとが
こんなにたくさんいるんですねえ

ところで なんでしたっけ
幸せって?





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by nambara14 | 2016-01-27 10:10 | 新作詩歌(平成28年) | Comments(0)

カオス


このあたりには不揃いな建物や木々や電柱やフェンスや壁が立ち並び送電線が垂れている
なんども歩いたり見ているうちにこの雑然とした街並みにもなじんで来て
ひとつひとつのものがそれぞれの色や形や雰囲気を持っていることに気付く
表通りから一本奥に入った道を行くのは決まって自転車に乗った若者だ
すぐにつぶれては次の商売がはじまる店はいつになったら安定するのだろうか
コンビニから出て来る子供たちはパンをかじりながら歩いている
下校時の高校生は横に広がって歩くのですれ違うのが一苦労だ
すぐまえを歩いていたスタイルのいい女性はすっとある家の中へ入って行った
崖だったところに建ったばかりのマンションからベビーカーを押したママさんが現れる
けたたましい音を立てながら改造車が走り過ぎて行った
繰り返し通り過ぎて細部が見えてきて感覚が現実に溶け合うようになった頃
突然の豪雨で街の姿は一変する
被災者となってしまったひとびとはどこかに仮住まいを見つけただろうか
それから引っ越さざるを得ない事情が生じて別の街に移ってみれば
また漠然とした景色に呆然と立ちすくむが
あちこちを歩いてみればこの街の姿が見えてくるだろう
そうしていつかはくっきりと見えていた現実がぼんやりと見えるようになり
あやあふやな記憶と足取りでかろうじてすがりついていたものも
一瞬真っ暗に閉じてしまうのだろう
なにかに飛び移るのか変質するのか去りゆくのか流されるのか失うのか
たしかめることもできないまま
ありふれたものから飛び出す時ってひやひやするんじゃないだろうか








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by nambara14 | 2016-01-21 14:33 | 新作詩歌(平成28年) | Comments(0)


雪が降っている
人々は倒れた
家々は雪の重さで倒壊した

犬の遠吠えがした

雪が降っている
あらゆるものが雪におおわれた

雪の上に雪が降り積もり
氷雪が地表を覆い尽くした

雪が降っている
降りやむ気配はない


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by nambara14 | 2016-01-20 10:57 | 新作詩歌(平成28年) | Comments(0)

発見


見るものも 聞くものもある この世界 舐めて触って 嗅いで戸惑う

おそらくは すべてはすでに 存在し あるいは隠れ 現れる相

想像は 無限の彼方 創造は ごく近辺で 発見される


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by nambara14 | 2016-01-19 15:43 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

事態


大きな石のようなものが飛んで来て頭に当たりそうになった
あやうくかわしてどこから来たのか確かめようとしたがわからなかった
歩いていると急に息苦しくなってきたのであわてて身を伏せた
口と鼻をおおって近くの建物の中に逃げ込んだ
いつまでも朝にならないので起きてみると
日の光がさえぎられるぐらい大気が濁っていた
巨大な獣が街中を走り回るようになって
正体不明の伝染病がはやりはじめた
重大発表が繰り返されたが
事態はどのようになっているのかはよくわからなかった

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by nambara14 | 2016-01-08 13:16 | 新作詩歌(平成28年) | Comments(2)

歌う


歌うのが好きな人
笑い上戸だ
歌いながら笑うと
歌えなくなってしまう
笑いやむと
自分でおかしくなって
また笑う
咳払いをして
こんどこそ本番だ
転がるような声だ
うまいなあ
大きな声で歌うと
ストレスが発散できると言う
歌え歌え
歌うのが好きな人も
そうでないひとも



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by nambara14 | 2016-01-07 12:53 | 新作詩歌(平成28年) | Comments(0)

祝い


遠隔の 祝いの言葉 念入りに

心開く 翼のごとく 思いやる

ほほえみが 見えるようだと ほほえんで



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by nambara14 | 2016-01-06 14:04 | 五七五系短詩 | Comments(0)

音信不通


便り無い ひとらがいれば 気をもんで くたくたにする 手拭きのごとく

新春の 青空仰ぎ 行く我に 鳥の声さえ 聞こえるものを

幼年を 連れて詣でる 若い親 まぶしく照らす なんの光か


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by nambara14 | 2016-01-05 14:49 | 五七五七七系短詩 | Comments(0)

詩んねん


しずかな 新年を迎える しあわせ
しんぱいばかりかけるのはだれ?
しんせつな隣人に あいさつされる
しっぱいしたことは隠しておく

ん?

ねているひとの鼻をつまむ
ねぼけて起きてくるこどもの頭を撫でる
ねくらのあいつはどうしているのか
ねっけつかんってなんだっけ?

ん?

詩んねん おめでとうございます!


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by nambara14 | 2016-01-01 02:00 | 新作詩歌(平成28年) | Comments(0)