カテゴリ:詩集「笑顔の法則」( 1 )

詩集「笑顔の法則」



「笑顔の法則」(平成17年刊)より抜粋


    
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{ある種の、円環の、なかで・・・}


あじさいの花びらに消え残る露 あじさいはやさしい けれど 危なく
もある じめじめした気持ちを肯定するから 遠くにいるひとの涙のように
触れえない冷たさを 感じ取る想像力によって 悲しみに口実を与える
そういえば 五月晴れのあと 真夏の太陽の訪れるまえの季節

いつもの散歩コースで 小さな池に泳いでいる鯉を眺める
雨のせいで水かさは増し濁った水の中でも飛び跳ねている筋力
ひとのこころに筋肉があったならば 跳ね返せるだろう涙雨 
餌を与える手の方へと いっせいに押し寄せる機敏な動き

藤棚の緑もうっそうと茂りだし 桜の木も 梅の木も 椿の木も
深々と枝葉を重ねている あそこに咲いていた白梅 そして紅梅
大きな木から花吹雪を撒き散らしていたソメイヨシノ 低い位置で
鮮やかなピンクやオレンジに咲き誇っていたツツジ 

かわるがわるリレーのように花は咲く 一年に一週間とかの間だけ
そして 実りの時期が来れば それぞれに子孫を残してゆく 
言い古されたことだが ひとは 日々の暮らしの中で いのちの移ろいを
見続けることによってしか 強い気持ちでいられないのではないか

{つまり、ある種の、円環の、なかで・・・}


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  「あじさい」、ついでに、未刊詩集「アシメトリー」より抜粋してみます。

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あじさい


ぼくの心は曇っている
涙がこぼれてぼくの手の上に落ちる
かすかな狂気が忍び足で近づいてくる
軽い頭痛がぼくの存在の深い部分を悩ます

ぼくは昼寝をした
過去、現在そして未来の夢を見ながら
ぼくはなにをしてきたのだろう?だれを愛したのだろう?
目覚めたときなにかとても鋭い感覚を感じた

きのうぼくはとある神社へ行った
そして「あじさい」という花を見た
ぼくはあじさいの花びらに触れてみた

それらがすこし湿っているのにぼくは気がついた
そしてそれらはぼくを気楽にしてくれ微笑ませてくれた
ぼくはいまそれを思い出す なにか明るいものを確かめながら

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上の詩「あじさい」ははじめは英語で書きました。参考までに、英文のほうも
次に掲載します。なお、韻を踏んでいませんことをご承知置きください。

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Hydrangea


Cloudy is my heart
Tears drop and wet my hands
A taint of insanity is coming on tiptoe
A slight headache annoys a part of my deep existence

I took a nap
Dreaming of past ,present, and future
What have I done? Who have I loved?
I woke up feeling a sort of a keen sense

Yesterday I went to a shrine
And I saw flowers called “Ajisai”
I touched some of them very softly

I found they were wet a little
It made me feel comfortable and smile
Now I remember it , making sure of something bright


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by nambara14 | 2007-06-16 00:27 | 詩集「笑顔の法則」 | Comments(0)