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{ きままな詩歌の森 }へようこそ! 「現代性」にこだわった、詩の世界を、お楽しみください! ![]() ![]() ![]() 《 お知らせ 》 =================================================== 平成23年4月1日付けで、新詩集「インサイド・アウト」(洪水企画)を刊行しましたのでよろしくお願いします。 お問い合わせは、「洪水企画」 の池田康氏、または、直接、小生(南原充士)までお気軽にどうぞ! =================================================== [ ブログ紹介 ] ここはもっぱら、出来立ての詩歌を載せて、熟成させる場と考えています。ここに載せた詩歌を手直しして、詩誌に発表したいと考えています。 また、これまでに出した詩集からいくつかの詩篇を載せておりますので、わたしのこれまでの詩の変遷をたどっていただければ幸いに存じます。 1.詩作品 平成18年から平成23年までの詩作品を、発表年毎に掲載しています。 2.詩集 (1) 既刊詩集から若干の詩篇を抜粋しております。 (2) 未刊詩集から若干の詩篇を抜粋しております。 3.短詩 (1)575型短詩(=俳句・川柳系)を載せております。 (2)57577型短詩(=短歌・狂歌系)を載せております。 4.「価値観の研究第一部及び第二部」 哲学的な論考です。 以上の内容を、「カテゴリ」 別に分類しておりますので、ご興味のある「カテゴリ」をクリックのうえ、ご覧くださいますようお願いいたします。 このほか、エッセイを中心とした、ブログ 「南原充士の『越落の園』」 もあるので、そちらもよろしくお願いいたします。 平成24年(2012年)1月 南原 充士 (なんばら・じゅうし) ![]() 同 朋 コントラバスを弾いているひとは 深い胸を抱いている フルートを吹いているひとは 強い風を起こしている 楽団が作り出す音は 遠い意志を再現している 聴くひとは生まれくる瞬間に めいめいで立ち会っている 流れ行く雲が虹の橋を渡る きらめく光がプリズムを通り抜ける 空から降ってくるぬくもりを感じる 黙って目の前に流れる時間を見る なにかを感じ合おうとする 内的な欲求が引き寄せあう まったく相容れないと思った同士が 今同朋のように居合わせている
いきあたりばったり
おそらくいつもの時間に家に着くだろう いや雪が激しく降り出せば 電車は遅れるだろう カフェで時間をつぶすかもしれない そこでだれかに会うかもしれない 会いたくない者に会うのを避けて急いで店を出ようとして だれかと正面衝突するかもしれない 運が悪ければ転び その拍子に足の骨を折るかもしれない 入院している間に商談はご破算になり 退院後もずるずると引きこもりになるかもしれない 家族ははじめは戸惑うだろうが やがてあきらめ 去っていくかもしれない なにごとにも悲観的になり 精神に変調をきたし 体調も崩すかもしれない 仕事をなくし 収入がなくなり ともだちもいなくなる 残された道は多くはなく 予定など立てようもなくなる だがその時こそ自分は決然と立ち上がるかもしれない 毎日の予定をきっちりと決めよう それにしたがって規則正しく生活しよう 睡眠 食事 軽い運動を忘れずに いやあ 気が付けば 寝るところもなく まともな食事もできず 毎日無事に過ごせるかどうかわからない はらはらどきどきの日々が続くだろう いやあ 今雪模様の空を見上げている自分の未来を 思い描かせてくれたのはだれだったのだろうか いやあ あるいはまもなく雪が降り始めて すべてを真っ白にリセットしてしまうかもしれませんね 流 域 不敵な面持ちは 水に流す 不埒な考えは 土に葬る 不安な気持ちは 風に乗せる 不定の形態は 切り刻む 定着した土地に 足跡を残す 定期的に訪れる鳥に 餌をやる 定番の花見は 酔いつぶれる 定石どおり 打ち進める 流れ去る 笹の葉 精霊の 流れ着く先 無言のままに 堆積する三角洲 幾重にも重なる地層を 掘り起こす 空想の流域を 探り当てる 声なき声が 聞こえてくる 好き嫌い あなたは自分が好きですか 鏡に映るのはいい顔ですか 歩く時のシルエットはスマートですか 何気なく振り向く仕草は上品ですか 自分の仕事が好きですか 何回転職しましたか 以前は散らかすことばかりしていましたね 今はひょっとして片づけてばかりじゃないですか 好き嫌いの多かったあなたは 嫌いな物は絶対受け付けず 嫌いな人からは回り道をしてでも遠ざかっていましたね 嫌いなものをみんな処理できないと知って 好きか嫌いかも分からないまま 立ち尽くす自分はもう見えなくなりましたね パルス ガラスを拭く 軍用機のパルスだろうか 花が散っているように見える 汚れが人の顔に変わる 磨けば向こうの屋根がくっきり浮かぶ 隠密裏にも消しつくせない うすぐらい土に白く降り積もる 笑っているのか泣いているのか いっせいに風景が流れ始める かろうじて濁流を逃れて 焦点を合わせきれないまま 画像は無のアーカイブ ひとりぼっちの部屋で溺れる 任務遂行の報告を目指して 加速度は過ぎ去る 接触したのは夢ではなかったと 焼 失 顔を洗えばのっぺらぼう 静電気が指先に痛い はがれない吸盤 接着できないプラスティック 書きつける百面相 黒焦げの髪が臭い とどめをさして食っちまう さらさらとしたためる遺書 取り違える赤ん坊の泣き声 レバーの操作はだれがした 突然の腹痛にもんどりうって なにひとつ貴重品はない 一枚の肖像画が燃え 類焼はまぬかれず 紅蓮の中でのた打ち回り 跡形もなく消え失せた 覚 悟 一か八か 武士に二言はない 三途の川を渡る覚悟だ 四の五の言うな 六でもない冗談はよせ 七転び八起きで 九死に一生 十把ひとからげ 一〇八の煩悩を捨て 一千万といえども我行かん バトンタッチ かんたんには見えないように作ってある 見せてもすぐ引っ込めたり 見えないものが隠れていたりもする 作為すら証明できないのだから 疲れたら目を閉じて タッチ かすかな光の中に浮かび上がるクリオネ ただよう流れに乗ってさまよい続ける 氷が割れる隙間に見え隠れする妖精 限りなく透明な歌声が聞こえるような気がする うっかり見逃してしまった行方を追って タッチ 突きつめれば望遠鏡の届かない領域の 時計が作動しなくなった時間帯の 甘いか酸っぱいかもたしかではない舌状の 雌雄が区別できない極小の 途切れる呼吸の先の蜻蛉のような目玉に タッチ
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